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株式投資では「株は安いところで買って、高いところで売る」という考えが一般的です。これらについては、株式投資を行わない人でも知っています。
では、具体的に「安いところ」とは、どのような水準を言うのでしょうか。まず、株価の最安値の一点を捉えることは不可能でしょうから、株価チャートを見て年間の高値と安値の半値以下を「安いところ」と定義するのでしょうか。
誰でも「買い」に入るところは安い水準であるとの認識で仕掛けに入ると思います。しかし、仕掛け後に株価が下げてしまったら、結局、後から見れば仕掛け水準は「高いところ」となってしまいます。
この「安いところ」との表現は非常にあいまいです。また、それぞれの投資家によって、その認識も異なるはずです。「安いところ」と言うには、そこに何らかの明確な定義がほしいものです。
一般に、「買い」に入る場合は、今後、株価が上昇するであろうという予測のもとに出動します。つまり、上昇トレンドを見越しての「買い」となります。しかし、下降トレンドから上昇トレンドに転換する時点での買い仕掛けは難しいものですから、通常は、ある程度上昇傾向を確認してから参入します。
つまり、上昇トレンドで「買う」ことになります。上昇トレンドはいつまで続くか分からないものの、トレンドが形成されている間は、そのトレンドに乗って利益を伸ばしていくという手法が正しいと私は考えます。上昇トレンドで「買う」、下降トレンドで「空売り」となります。
これらの考え方には多くの投資家から賛同を得られるものと思います。しかし、実際の売買では、これらの考え方とは異なる売買を行っているのではないでしょうか。
では、突っ込み安などの最安値時には、トレンドはどのような方向を向いているでしょうか。当然ながら下降トレンドにあると思います。すると、上記の上昇トレンドで「買う」ということに反しているのではないでしょうか。下降トレンドで買いとなっています。
また、「買い」の場合に、年間の新高値時に買い付ける方法と年間の最安値時に買い付ける方法とでは、どちらがその後の上昇確率が高いでしょうか。これらは統計上からも明らかであるように「年間の新高値時に買い付ける方法」の確率の方が断然高くなります。当然です。株価が上昇する過程では「新高値」を取りながら上昇していくわけですから。
相場は確率でもありますから、やはり確率の高い手法を採用すべきです。株価の新高値時にはトレンドは上昇トレンドであり、最安値時にはトレンドは下降トレンドになっているはずです。
このようなことから、「買い」は高値で買って、「空売り」は安値で売るということになります。これらは、明らかに上記の「株は安いところで買って、高いところで売る」と矛盾しています。
ひとつの考え方として、「最高値で買って、さらに高いところで売る」「最安値で空売りして、さらに安いところで買い戻す」という手法もあります。これらの手法は「安いところで買って、高いところで売る」「高いところで空売りし、安いところで買い戻す」という手法より断然成績が良いというのも事実です。
投資家の皆さんは、どちらの手法を選択されるか分かりませんが、「投資の常識は非常識」とも言われています。投資家の成績が今ひとつということは、これらの考え方にも問題はないでしょうか。
これらの点について、今後、十分に検討する必要があると考えます。
Copyright(C)SPS研究所 照沼佳夫
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株式投資には「絶対」ということは無く、常に試行錯誤の中で売買を行なっている。不安の中での売買は、雑多な情報に振り回されることも多い。投資の世界は、孤独なビジネスの世界であり、何かを心のよりどころにしたくもなるものです。
投資の世界は欲の世界。欲が絡めば見えるものも見えなくなってしまいます。常に冷静で客観的な視点で相場を見るようにしたいものです。
ある程度株式投資の経験を積んでくると相場の厳しさがわかってくる。投資家は常に「評価損」という大きなストレスと重圧を引きずりながら売買を繰り返しています。
本来、株式投資は精神的に安定した状態で売買の判断を行わなければならないが、ストレスを抱えたままでは正しく的確な判断はできない。このような状態では、日常の生活にも影響を及ぼしてくることになる。しかし、わかっているができないのが、この世界でもある。
人間は追い込まれると弱いものです。相場におけるこのような現状を十分理解して日ごろからその対策を考えておかなければならない。この問題は、投資家であれば今後、誰でも体験することであり、また大きな壁でもある。
株式投資で多少の利益を上げても、精神的に破綻したり、日常生活に支障をきたすようであれば、本来の目的である豊かなゆとりある生活が達成できなくなる。これらの対策は必須です。
株式投資は心理戦争とも言われています。心理的に追い詰められては、すでにその戦いは「負け」となります。また、現在は情報化社会であり情報が氾濫しています。これらの情報やまわりの雑音に振り回されることなく、自分を見失うことなく精神的に安定した状態で売買していただきたいと願うものです。
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投資には知識、経験、感情のコントロールの三つの要因が必要となります。一般に、投資家は欲という感情(本能)に引きずられ衝動的な売買をしてしまう。不安や迷い、恐怖感などでヒステリックなってしまうことも多い。
投資家は、上昇相場では貪欲になり暴走し、下降相場では恐怖でパニックを起こしてしまう。投資の必勝法である「損は早めに切って、利は伸ばす」を忘れ、常に脅迫的な心理状態に陥ってしまう。己を失っては負け戦となる。
「よく当たると言われるエコノミスト」「大儲けしたと言われる投資家」「大儲け必勝法」などには多くのファン(信者)が集まる。ところが、これらを統計的な手法で検証すると、過去においてはパフォーマンスが良かったものの、次の期間も続けてパフォーマンスが良いという検証データはない。これらはほとんど偶然に過ぎない。
これらの問題への対策は「一貫した運用システムの採用」にある。過去の検証や分析から、やはり投資方針の一貫性が有効だという見解が得られています。
株式市場は、市場参加者の楽観度合いと悲観度合いの変化を心理的にあらわしたものであり、投資において心理的要素を無視する投資家は、最終的に敗者になってしまう。
投資においては、市場の分析以前に投資家自身の分析を行わなければいけない。知識や経験の度合いを理解しておかなければならない。また、間違いを犯すことを恐れず、その間違いの原因を追究し理解することに意義がある。株式投資は、この間違いの是正の積み上げにより上達するのだが・・・。
「空売り」は「買い」より難しいと言われている。一般的に「空売り」は反体制的であり、氾濫している情報も「買い」に偏り、「空売り」に対しては大きな障害となる。
投資家は、この「空売り」に非常にネガティブになっているようだが、運用というスタンスで見れば、「空売り」は運用の継続性と安定性を保つ可能性が高い。
投資に限らず、何事でも一人で考えていると必ず曲がってしまう。その考え方は必ずマイナスの方向に曲がりやすい。株式投資は投資家自身が判断し実践します。これらの作業は、多くは一人で行うので、その判断には注意が必要となる。
投資では、負けが込むほど更に負けてしまうという「負のスパイラル現象」が起きます。しかし、このような時に誰も相談する人がいない。相談したからと言って解決するものではないが、その判断に注意すれば大きく曲がることは避けられるかもしれない。
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ある年配の投資家が言っていた。「株式投資とは長期投資が良いのだと教えられてきた。そして、それを信じて今まで運用してきた。しかし、現段階で見ると株式市場と同様に大きく資産を減らしてしまった。たしかに、良いときもあったが、最近、私が信じてきた長期投資に疑問を持ちはじめた。これなら定期預金にでも入れておけば良かった」と話していた。
日経平均は過去に高値で4万円近くあった。それから20年たった現在でも1万円以下。20年長期投資をしてもまだ資産が目減りしたままです。これで長期投資が良いと言えるのでしょうか。疑問がわくのも当然かもしれません。
昔は、たしかに長期投資の成果は大きかったと思います。その理由として、当時は額面(当時は50円)での株主割当増資が主で、株主は株数増加の恩恵が大きかったこと。それと、日本が高度成長経済で業績が大きく伸びたことによる恩恵が大きかったと考えます。
ところが、昭和40年半ばから完全時価発行公募増資となって様子が大きく変わってしまった。また、日本経済も成熟期に入り、コンピュータの発達とともに情報化時代となり、商品のライフサイクルの短期間化、消費者の嗜好の多様化などにより経済成長が鈍化傾向となってきました。
これらの要因により、長期投資のパフォーマンスが振るわない結果となっているのでしょう。それでも長期投資の神話が崩壊するとは思いませんが・・・。
森羅万象とどまることを知らず、すべてのものは常に変化しています。同様に経済も日々変化しています。おのずと経済をはかる尺度も変えていかなければならないと思います。
私は常々思っています。ビジネスにおいても投資活動においてても大切なことは、そこにある「時代背景」を読むことであると考えています。時代背景を無視してはビジネスでも投資活動でも成功することはできません。
人間はある程度、歳を取ってくると今までの積み重ねた経験や体験により、現在の世の中を判断します。そのときに現代社会の矛盾や間違いを批判し始めます。それは、自分自身が過去において体験したことと現在を比較しての批判です。過去の体験がすべて正しかったかのように・・・。
体験は過去であり、過去の成功体験はすでに過去のものです。その体験がすべて現在に通用するとは限りません。世の中は常に変化しています。現在は現在に通用する尺度で見る必要があるのです。過去の体験は体験として尊重しつつ、現在の現象は現実と受け止め、それらを的確に掴む必要もあるのではないでしょうか。
団塊の世代が60歳台となり、今後、その人たちに長期投資が良いといっても、20年後に、その儲けたお金で何をするのでしょうか。人生を楽しむと言っても・・・。
長期投資を勧める評論家達は、現在の長期投資の成果をどのように見ているのでしょうか。現在は100年に一度の大チャンスなのだから、ここでもう一度買いに入ることですよなどと勝手なことを言う。すでに全財産をつぎ込んでしまっているので、新たな資金は出せないと言うのに・・・。
また、彼らは分散投資を勧める。分散されたポートフォリオを長期にわたって保有することで本当の効果がでるのですなどと言う。その分散方法も外国の株式や債券、外貨に分散するのです・・・と。そう言われても国内の株式投資でも大変なのに、いまごろになって海外の株式や債券、外貨などと言われても分かるはずもない。
これらも結果論であり、後付では何とでも言える。たしか、あなた(評論家)は国内の株式投資専門ではなかったのでは・・・。あなたは時代背景を的確に掴んでいますか・・・。
決して長期投資を否定するものではありませんが、上記のように以前から比べると、長期投資の効率が低下しているのは事実です。
では、どのような投資手法が良いのだろうかと迷ってしまうところですが・・・。私が考えるに、たとえ株価が半分になっても、たとえ2倍になったとしても運用し続けることができる投資手法、そして、パフォーマンスは別として、年次決算で必ずプラスの成績で終わる投資手法、これがベストではないかと考えます。
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投資にはリスクが付きものである。これらについては周知の通りですが、では、リスクを回避するにはどのような方法があり、また、どのように利用するべきなのでしょうか。
ご存知のように、投資における一番のリスク回避策は「損切り」です。「利は損切りにあり」「見切り千両」などと言われるように、損切りなしで長期間にわたり収益を上げることはまず不可能でしょう。投資初心者は、この損切りができず悩み続けています。
投資家は常に「どこかに良い投資手法はないものか」と探し回っているようですが、損切りができなければ、どのようなすばらしい投資法であっても収益を上げることはできませんし、投資家の資格などありません。損切りができて初めて投資家と言われるようになるのです。くどいようですが・・・。
投資において、損切りが一番重要であることは十分承知しているものの、今回のような金融危機による大暴落では、すべての保有株が損切りとなってしまった投資家も多かったのでは・・・。これでは、損切りの大切さは分かっていても金銭的、心理的なダメージは非常に大きなものとなり、投資に対する意欲も減退してしまうのではないでしょうか。
では、損切りをしつつも金銭的、心理的にあまりダメージを受けない方法はないものでしょうか。投資をビジネスと捉えた場合、やはり、そこに継続性が求められます。「継続なくして利益なし」「継続は力なり」と言われるように、継続して利益を積み上げるスタンスを取らなければなりません。
そこで登場するのが「ヘッジ」という考え方です。リスクヘッジというのが正しい言い方ですが「ヘッジする」という言い方でリスクヘッジすることを示します。
たとえば、株をたくさん保有している状況で、株式市場全体の下落が続きそうだと考えたとします。そのような場合、日経平均先物を売ったり、日経平均のプットオプションを買ったりすると、保有株が下落した際に、損失がある程度相殺することができます。
また、割高と思う株を売り、割安と思う株を買って、買い建て金額と売り立て金額を同程度にする戦略もリスクヘッジ型の投資法のひとつと言えます。
個人投資家においては、リスクヘッジをするといっても日経平均先物を売ったり、日経平均のプットオプションを買ったりすることは、知識や技術面において早急には難しいでしょうから、ヘッジというものを理解する基本的なところからスタートするのはいかがでしょうか。
ヘッジ売買の一番シンプルな手法は、やはり「サヤ取り」でしょう。サヤ取りとは、割高と判定した銘柄を売り、割安と判定した銘柄を買って、買い建て金額と売り建て金額を同程度にして運用する手法です。これらは、ペア・スプレッドやアービトラージなどと呼ばれています。
このような手法であれば、大きな利益は期待できないものの、堅実に利益を積み上げることができるでしょう。これらにより、相場変動に左右されず、継続的な運用が可能となります。まさしくビジネスとして最適な投資手法ではないでしょうか。
これらを更に発展させた手法にマーケット・ニュートラルと言う手法があります。この手法は、その名のとおり市場中立戦略です。割高と判定されるものを売り(ショート)と同時に割安と判定されるものを買い(ロング)、収益の機会を待ちます。多くの銘柄により構成された売り銘柄グループと買い銘柄グループに分け、ヘッジすることにより市場変動に左右されない多彩な売買が可能となります。
更に進化させた手法にマーケット・フォロー型の手法があります。基本的には、マーケット・ニュートラル手法と同じようにヘッジを行いながら売買するものですが、異なる点は、市場の変動を積極的に取り入れ、売り(ショート)と買い(ロング)の資金量を市場変動に合わせながら運用するものです。
以上のように、投資手法には裁定取引のように安全性の高い、リスクを回避しながら安定的な収益を上げていく、さまざまな手法があります。これらの手法は、たとえ投資資金量が大きくなっても、精神的なストレスをあまり受けずに運用できるという魅力もあるのです。
今後は、旧態然とした従来の当て屋的な売買から脱却し、大きなリスクを回避して、安定的に運用ができるリスクベッジを取り入れた投資手法をお勧めいたします。
◆リスクヘッジを取り入れた投資手法の詳細については、拙著「ロング・ショート 戦略、勝利の方程式」(日本実業出版社)に記載されています。
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相場の乱高下に対しても「ヘッジ」「分散」「ロスカット」の基本スタンスを持って対処すれば、何も怖くはないはずです。あとは実行あるのみです。
株式投資の初心者でもない限り、これらの基本スタンスは理解しているはずです。特に、ロスカットなどの必要性は誰でも知るところです。しかし、わかってはいるができないのも投資の世界です。
では、これらの決断をスムースにできる方法はないのでしょうか。知識があっても最後に腰砕けとなっては、すべてがご破算になってしまいます。
これらの決断をできるようにするため、精神修行をしますか?、仏門に入って座禅でもしますか?、それとも滝にでも打たれますか?。実際に、これらの苦行を行った投資家もいるようですが、このような精神修行を行っても相場にはまったく通用しません。投資の世界は別次元のものなのですから・・・。
テクニカル分析を採用している投資家は、まず株価チャートを見ます。そして、あらゆる角度から検討し仕掛けの決断をし、仕掛けに入ります。ここまでは、あまり悩むことはないようです。同時に損切り幅の設定などもします。
仕掛けが無事済むと、毎日株価チャートを眺めて、あれこれと独り言を言います。ここで、株価が仕掛け値を割り込むようなことがあれば、頭を抱えながら沈黙します。そして、気を取り直して問題点を洗いなおします。「業績には問題ないので、一時的な現象か、それとも・・・」。
しかし、仕掛け値を大きく切ってくると考えが一変します。まず、当初設定した損切り幅と見比べます。「まだ損切りのラインまできていないので・・・」。しかし、非情にも損切りラインを大幅に下回ってくると「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・・」となり、自分を納得させるかのように、あれこれと損切りしない理由を捜し求めます。「ここの下値抵抗線まで頑張ってみよう」などと。
これらの損切りが1、2銘柄程度ならあまり悩まずできるでしょう。しかし、今回の大暴落のように、持ち株すべてが一挙に損切りラインを通過してしまうとパニックに陥ってしまいます。
一般的には、このような状況でなぜ損切りができないのでしよう。今度こそはと思ってもなぜかできないのです。これらを解決する方法はひとつあります。それは、仕掛け時に逆指値の注文を同時に出しておくことです。逆指値のできる証券会社は限られておりますが、現在では、カブドットコム証券やマネックス証券、楽天証券などがあります。しかし、せっかく逆指値をしても、あれこれ迷って変更したり取り消したりしては元も子もないのですが・・・。
また、損切りが実行できない理由として、これは誰でもすることですが、仕掛け後に仕掛け銘柄の推移を株価チャートで見続けるということも原因のひとつとして上げられます。これらは心理面からですが、仕掛け後の株価の推移を見続けると、どうしてもその銘柄に思い入れが強くなり、何かの理由をつけて損切りができなくなってしまうという投資家特有の心理が働くようです。いずれにしても、損切りができて初めて利益の出せる中級者となれるわけですから・・・。
これらの問題を振り返ってみると、まず、「損切りは機械的に逆指値で注文をしておく」については、仕掛け後は投資家の感情は一切入らない。また、株価チャートなどを見続けると感情的な思い入れが強くなり、損切りができなくなるので、「感情を排除するため株価チャートは見ないことにする」。つまり、これらは投資家の感情を排除して機械的に損切り処理を行うと言うことに他なりません。
と言うことは、投資家の感情を断ち切るほど相場はうまくいくということになりませんか。逆に言えば、機械的売買が成功への近道と言うことになりませんか。相場で一番難しいことは「投資家の感情のコントロール」であるということは何度も述べています。
少々強引な結論ですが、投資の究極は、投資家の感情を排したシステム売買に行き着くものと考えます。たとえ、裁量的な売買であっても、確たるルールと揺るぎない決断力があれば、それも立派なシステム売買と言えるのではないでしょうか。
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今まで私なりに良いと考えられる投資手法やその考え方について述べてきました。しかし、売買技術や理論を習得したからといって誰でも儲けることができるわけではありません。同じ分析システムを利用しても、ある投資家は利益を得て、ある投資家は損をするということもあるわけですから。
それでは、投資理論や売買技術のほかに何が必要なのか考えてみましょうか。
仕掛け時には、あれこれシナリオを描いて仕掛けに入ります。意に反し、仕掛け後に企業業績が下方修正となり株価が下落してしまったとします。当然ながら評価損が発生します。しかしながら、持ち株はそのまま持続。仕掛け時のシナリオが崩れたにもかかわらず・・・。
投資家は自分なりにルールを作り、絶対厳守の決意で市場に参入します。しかし、実際に売買すると、当初決めたルールも守れない。あれこれ自分に言い訳しながらつい持続してします。誰でも経験があるのではないでしょうか。
これではどのような素晴らしい手法を持ってしても収益にはつながりません。投資活動をしていると、このような投資家特有の心理状態に陥ることも多く、結果的に操縦不能となって沈没してしまうことになりかねない。
なぜでしょうか。投資家は誰でも大なり小なり自分は投資知識があり、その手法も理解しているというプライドを持っています。つまり、心理の深い部分で、自分の非を認めたくないという心理が働くためであると考えます。
むかし、投資家でもあり評論家でもある人が「自分の考えは間違っていない、間違っているのは相場のほうだ」と言った話はあまりにも有名であり、こっけいな話でもあります。このような考えは潜在的に誰でも持っているようです。
相場では迷いや苦悩の連続であり、常に決断を迫られ、人間の本能の部分が大きく揺さぶられることになります。地位や年齢など一切関係のない、本来の人間に備わっている潜在的な心理や本能的な部分まで入り込んでくるのです。株式投資はメンタル面において非常にハードなビジネスであることを理解しておくべきです。
投資では、常に緊張状態の連続であり、大きなストレスがかかってきます。「緊張状態の連続とストレス」。人間が長期間このような状況下に置かれた場合どのような結果になるでしょうか。
人間が極限の状態に置かれた場合、本来自分が持っている「人間性」が出てくると言われています。皆さんも体験したことがあると思いますが、普段はみんなに好かれる良い人でも突然の緊急事態となったときなどに、人格が変わり、その人の「本性」を垣間見たということはありませんでしたか。
このように普段は普通の人であっても、極限の状態に置かれたときに人格が変わってしまうこともあります。今回の大暴落においてパニックになり、判断が付かなくなり右往左往と・・・。このときの自分が本来の自分の姿かも知りません。
このようなことから、どのような投資理論を持っていても、どのような売買技術を身につけていても、相場では負ける人はいつも負け、勝つ人はいつも勝っているというという結果になります。私が常々申し上げている「投資の成果は、最終的には投資家本人の性格に回帰する」と言うことはこのことなのです。
このような問題は、投資家であれば誰でも今後体験することであり、また大きな壁でもあります。株式投資で多少の利益を上げても、精神的に破綻したり、日常生活に支障をきたすようであれば、本来の目的である豊かなゆとりある生活が達成できなくなってしまいます。
これらの問題は、投資理論や投資技術以前の問題です。これらは投資家に共通した問題であり、投資家本人が克服しなければならない大きなテーマでもあります。人間は追い込まれると弱いものです。相場におけるこのような現状を十分理解して日ごろからその対策を考えておかなければなりません。
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失敗の原因の多くは、他人の勧めや噂、メディアの情報を鵜呑みにして、ついつい売買してしまったという。失敗体験から多くの問題点について学習した投資家も多かったのではないでしょうか。ファンダメンタルズもテクニカルも通用しない相場局面で、投資家はどのようなスタンスで相場と対峙すればよいのでしょうか。冷静になって考えれば分かることではあるのですが、ここに、ひとつだけ昨年のような大暴落でも通用する手法があります。それが何であるかお分かりでしょうか。
それは「順張り」、この手法ただひとつです。私が常に申し上げている「流れに沿った売買」である順張りだけです。順張りこそが、相場必勝法である「損小利大」を実現させるための唯一の方法であるということです。「流れに棹させば流される」ように、大暴落では逆張りは通用しないことも学習したのではないかと思います。これらについて反対意見もあるでしょうが、私は固く信じるものです。
テクニカル派を自認する私は、トレンド・フォロワーであり、トレンドが崩れないうちはずっとそのトレンドに付くという正統派のテクニカル投資を実践しているつもりです。つまり、モメンタム(株価の勢い・方向性)を重視する投資手法であるということです。
テクニカル分析とは、その多くは過去の膨大なデータの分析により、ランダムといわれる市場から数少ない確率のある指標を探し出し、これらを基に運用を行う手法であると考えます。つまり、テクニカル分析は過去の歴史から学ぶということでもあるのです。これらと同様の考え方から、昨年の大暴落も過去の歴史から学ぶことはできないものでしょうか。
1990年代半ば以降、米国は世界中から資金をかき集めてそれを世界に再投資し、収益を上げるということにより、米国そのものが巨大な投資銀行と化していったが、その時代の終焉は、米国のドル支配の終わりの始まりを告げているようです。
人間は必ず失敗するものです。しかし、失敗したらその責任を取るべきである。投資の世界の失敗は、損失という形で責任を取ることになる。
失敗を市場にゆだねるということは、一時的にパニックを引き起こす可能性もある。しかし、倒産する企業は倒産させるべきです。1965年の日本の証券不況時に山一證券が危機に陥り政府の援助を得て立ち直った。しかし、その後も体質は変わらず、結局多くの人々に迷惑をかけて倒産してしまった。
市場の問題の解決は市場に任せるべきであって、安易に公的資金投入などのてこ入れはするべきではないと考えます。クラッシュ・アンド・ビルト。つまり破壊が行われることにより再生することになるはずです。てこ入れは、それらの企業を甘やかすだけで、一時の延命措置に他ならない。我々は歴史から学ぶべきだ。
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株式投資とは、「今後成長が期待できる企業に投資して、その見返りとして配当を受け取る」ということが一般的です。これらの配当が投資の収益となります。これらが株式投資の原点であり、正しい姿であろう。
その投資の派生として、キャピタルゲインによる収益がある。我々投資家は、主にこのキャピタルゲインによる収益を求め投資活動を行っています。しかし、このキャピタルゲインによる収益は、株式投資の本道から外れるものではないでしょうか。
キャピタルゲインによる収益を求めることは、本来の投資の姿ではないわけであるから、そこに当然ながらリスクというものが発生することになります。そこで、我々投資家は、これらのリスクを承知で株式投資を行っているわけです。
配当による利回りはわずかなものです。しかし、投資の原点はここにあるのです。これらの原点である配当利回りを超えた収益を望むとき、そこにはリスクが発生し、望むリターンが大きければ大きいほど、そのリスクも大きくなるということです。
投資の世界では、当然ながらできるだけ大きなリターンを求め奔走するものです。今回の金融危機は望むリターンが大きすぎたために暴走し、破綻を招いたものと考えられます。
投資家は夢を持って市場参入してきます。投資金を2倍も3倍にもしようと・・・。しかし、投資で安定した収益を上げようとした場合、その収益は投資家が考えるような大きな収益にはならないということを理解していただきたい。
『吾唯足知』 (われ ただ たるを しる)と読む。
これは、京都・竜安寺にある蹲踞(つくばい)に刻まれている言葉です。蹲踞とは、茶室の庭先にある石の手水鉢(ちょうずばち)のことで、この手水鉢が低く据えてあって、茶客が手を洗うのに、つくばうから、蹲踞と言うようになったものだそうです。
その意味は、
「人は欲張らず、今の自分を大切にしなさい」という意味で「足る事を知る人は不平不満が無く、心豊かな生活を送ることが出来る」ということのようです。
投資の世界に当てはめると「あまり欲張るな」ということでしょうか。上記のように、投資における利益は配当が原点であり、これらから大きくかけ離れた利益を求めようとすると、そのしっぺ返しが必ずきますよ、ということです。
迷った時は、先人の知恵を借りることも必要かもしれませんね。
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一般に株価は市場金利と企業業績で決まると言われています。景気低迷期には、市場金利も低く抑えられため、高配当などの利回りの高い銘柄などが物色され金融相場を演出する。また、好景気時期には、好決算や予想業績の良い銘柄などが物色され業績相場となる。長期的な視点から見ると、このような展開で循環しているものです。
基本的に、株価の循環はこのような傾向で変動していくものです。しかし、実際の株価変動は、すべてこのように理想的に、また理論的に変動しているわけではないようです。国内の株式の場合は、日本特有の土地の含みや株式持合いなどもあります。また、需給関係により今回の大暴落のように売られすぎなどもあり、株価水準を容易に判断できるわけでもなさそうです。
このように、実際の株価の水準や変動は、あらゆる要因を取り込み変動しているわけです。基本的行動として、今は市場金利が低いから、利回りの高い株式投資をしよう。この企業は、技術開発力がすばらしいため将来性があるので長期投資しようなどと、その投資要因や内容から投資を決定するわけです。
投資先が決定されると、今度は市場において、実際に資金を投資するという行動に移ります。この行動が「需要」となるわけです。その「需要」に至るまでの根拠はさまざまですが、実際に資金で買いに入るため、これが実需となって、実際の株価にインパクトを与えるものです。
改めて説明する必要もありませんが、株価は実際の需給関係で変動しているわけです。業績が良いというだけで株価は上がりません。これらを裏付けとして多くの投資家が買い(実需)に入って株価を押し上げるわけです。今回の暴落のように、理論的解散価値(PBR)を大きく割り込んでしまうという現象も需給関係で引き起こされるものです。
また、以前のバブル崩壊時に政府は、株価をこれ以上下げさせないようにと公的資金を使って、日経平均が2万円を割れないように、PKO(プライス・キーピング・オペレーション)を行いました。しかし、その下値サポートラインも突破され、今度は2万円が上値抵抗線となってしまった。
これらを証明するかのように、89年のバブル崩壊後は日経平均が2万円を大きく抜けて上昇することはなくなってしまいました。
また、株価急落において、当局から「空売り禁止」などの措置を行うなどの発表もありました。しかし、そこは役人の考えることであって何も分かっていない。考えが短絡過ぎる。「空売り禁止」などの措置を行っても、株価の下落防止に何らの効果がないとのデータもある。空売りしても、いずれ買戻しとなるのだから。
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