悩みは知恵のはじまり

今年の夏はかなり暑かったが、このところは朝晩寒さを覚えるところです。市場はこのところ上昇となっているものの大きなもち合いを抜けていない。早々に利食いしてしまい、更なる仕掛けチャンスを待っているものの・・・。相場格言に「戻り待ちに戻りなし」とある。今回ははたしてどうなるものか。

投資活動を休止していた投資家が、ここのところの株価の上昇を見て投資を再開したいと考えているのではないでしょうか。そこで、今まで休止していた投資家は、なぜ休止に追い込まれたかを考えるチャンスでもあるのです。

休止した原因を追究するべきです。その原因を相場のせいにしてはいけない。投資家自身の投資に対する考え方や投資手法に問題があると理解している投資家はどれだけいるだろうか。

しかし、投資を生業としている者にとっては、休止するわけには行かない。相場展開がどのようになろうとも何らかのかたちで収益を上げなければならない。現在のような状況でも運用が継続できる方法を考えるべきである。投資家はそのような覚悟ができているだろうか。

本業を持ち、副業としい株式投資をしている投資家と、株式投資を本業としている投資家の気持ちの持ち方は雲泥の差があると思う。副業で株式投資をしている投資家は、本業という逃げ場がある。逃げる場所があれば困ったときに退避することもできる。

しかし、株式投資を本業としている投資家には逃げ場はない。石にかじりついても続けていかなければならない。この差は大きい。意気込みが違う。

必死になれば何とかしようと考える。市場が最安値を更新し続けるのであれば、休むこともよいが、それでは生活が・・・。買いのみでの売買では継続性もないし・・・。さりとて、ナンピンも愚かしいし・・・。などと。

「悩みは知恵のはじまり」と言う。悩めば悩んだだけの見返りはあるものです。逃げては何も得られるものはないし、再開してもまたゼロからのスタートとなる。何事も続けなければ、その成果は得られない。どのような相場展開となろうとも継続できる投資手法を考えるべきです。

私はどのような相場展開になろうとも継続できる投資手法でなければならないと考えているのですが、いかがでしょうか。これは私の思い上がりでしょうか。実際に、現在の相場環境では、システムが買い主体となっているし、これらに沿った売買であれば一時休止とはならないような気もするのですが・・・。

今後の日本は高齢化して財政を圧迫し、日本経済の衰退は避けられないと考えられます。これらについては、以前のコメントで解説いたしました。このような状況下では、やはり最後に頼れるのは自分自身です。

相場が最安値になって「どうしよう」などと考えているようでは、この先は真っ暗です。株式投資など早いうちにやめるべきです。

もし、今後も株式投資を継続していくという考えであれば、もっと真剣に考えてほしい。もっと真剣に勉強してほしい。もし、突然のリストラにあっても動揺しないような体制を整えておくべきです。

投資の世界は「売り」と「買い」しかありません。あまり複雑に考える必要はありません。できるだけシンプルな方法であきらめず継続するべきです。
『「あきらめ」とは、成功の一歩手前のことをいう』

『希望と絶望は一字違い』

信用取引残高から見えてくるもの

市場全体を見る指標に信用取引残高(三市場残)があります。これらの推移を注意深く観察している投資家がどのくらいいるか分かりませんが、市場全体を観測する上では重要な指標となります。

信用取引残高(三市場残)に絡む指標には、売り残高、買い残高、取組比率(貸借倍率)、信用評価損率などがあります。これらは市場全体を把握する上では、きわめて重要な指標です。

2019年08月09日現在で売り残高は 5億9350万株、金額 8631億3400万円、前週比 -3.05%、買い残高は 20億5945万株、金額 2兆3624億900万円、前週比 +2.07%、評価損率 -14.67%、倍率 2.74倍となっています。

ここでは信用評価損率について見てみましょう。現在の信用評価損率は -14.67%となっています。これはどのような事かと言いますと、信用取引で信用買いをしている投資家の手持ちの損益評価(平均で)はマイナス14.67%であるということです。

つまり、持ち株の評価が損となっているため頭が痛いといったところでしょうか。しかし、実際には「現在は頭が痛い」などと言っている場合ではありません。信用評価損率がプラスだったのは2013年5月17日のの+3.09%が最後でした。それから現在まで信用評価損率はすべてマイナスです。

2001年6月から現在まで信用評価損率がプラスになったのはたったの12週しかありません。あとはすべてマイナスです。ちなみに、2001年6月から現在までで信用評価損率のプラスの最高が+4.06%(2013.5.10)、マイナスの最高は-39.65%(2008.10.24)となっています。

ということは、信用買いをしている投資家は、いつも損ばかりしているということになります。これは信用取引についての数値ですが、現物株の評価損率はもっと悪いのではないかと思います。なぜかと言うと、塩漬けで何十年も持続している投資家もいると思いますので・・・。このような現状を皆さんどのように捉えいるのでしょうか。

ここでは詳しく解説はしませんが、信用取引残高(売り残高や買い残高)の推移やその最高値、最低値や取組比率。信用評価損率の推移やその最高値、最低値を捉えることで相場の天井や底を捉えることも可能となってくるのではないでしょうか。一度、日経平均との推移で比較検証してみてはいかがでしょうか。

株式取引は「長期間にわたり継続して運用する」ものであり、現在のような長期もちあい期においても生き残るためには、やはり、空売りなどを絡めて運用するべきと思います。信用買いも空売りも、そこに違いがあるとは思えないのですが・・・。

以上のように、信用取引残高の数値だけでも相場状況が判断できるものです。投資市場は、捉えどころがないものですが、このように公表された数値の分析でも相場状況は把握できるものです。

投資とは、公表され確定した数値のみで分析を行うものです。

セオリー

投資においてはいくつかのセオリーがあります。これらのセオリーを理解し、投資手法に取り入れることにより、更なるパフォーマンスの向上につながるものと思います。

■投資のセオリー その1  「投資は継続運用」
利用を決めた投資手法は、多少成績のばらつきがあっても、ある一定期間は辛抱して利用すべきであると思います。それらの中で、現在の相場状況に応じて投資手法の多少の調整をしながらもじっくり利用すべきです。ちょっとかじっただけで、次から次へとシステムを変えたのでは、何も身につかないし、何も得るものはない。「継続は力なり」

■投資のセオリー その2  「利回りについて」
投資においては、市場が大きく変動し、結果的に大きな利回りとなる場合もありますが、それらは追い風であり、ビギナーズ・ラックでもあるのです。投資とは「長期間にわたり継続して運用」するものであり、これらの前提にたてば、投資家が考えているほど「利回り」は高くはありません。もう少し現実も見てほしいと思うところです。ジョージ・ソロスであっても年率20%前後です。

■投資のセオリー その3  「損を受け入れる」
損は誰でも避けたいところです。しかし、投資においては損は影のように付きまといます。損失を受け入れられない、その原因は、誰でも持っている「損をしたくないという人間の感情」です。感情が出れば、必ず負けます。

投資世界では「損失を容認する」「損を受け入れる」という考えでなければ、継続的な運用はできなくなります。投資においては、損失を容認し、受け入れるべきです。株式投資をいくら勉強しても損失を避けることはできません。

■投資のセオリー その4  「損切りについて」
株式投資で儲からない一番の原因は「引かされた銘柄をいつまでも持っている」ということにつきます。評価損は膨らむし、資金の回転も悪くなります。これらの問題を解決しない限り、いつまでたっても、株式投資で利益を上げることはできません。

損切りができない本音のところでは、「評価損には耐えられるが、実損には耐えられない」といったところでしょう。投資においては「損切り」は必須です。しっかりと実行していただきたい。

■投資のセオリー その5  「投資は損切りから始まる」
勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことはすでに承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

これらの法則により、新しく売買をスタートした場合、その売買では「損切りから始まる」ということが、投資のセオリーとなります。しかし、「最初から儲からないと許せない」という投資家も多いようですが・・・。

■投資のセオリー その6  「明確な数値による判定」
株式投資を実践していると、どうしても「明日は上がるだろうか、下がるだろうか」と気になります。しかし、どのように考えても答えは出てきません。わからないことをいくら考えても正しい答えは出てきません、明日のことは考えず、現在の数値で判断・決断すべきです。

■投資のセオリー その7  「株式投資の世界は別次元の世界」
投資の世界では、常に暴落などのサプライズが起きます。そして投資家はパニックになります。パニックになった投資家は、理性を失い、感情的になり、そして、本能のままに行動してしまうという結果になります。

このような状況は頻繁に起こります。投資家の感情が、その判断を狂わせ、収益の足を引っ張ることになります。感情的な売買では、最後には負けるということになります。投資の本質を見極めることです。

シミュレーション

日経平均は今年に入ってボックス圏の動きが続いています。いずれ、どちらかにブレイクすると思われますが・・・。はたして?。

このような状況では儲けることは難しい。このような長いもちあい相場も珍しいが、これらの原因は、やはり対外的な問題であろうか。

このような相場展開では、投資家もうんざりし一時休戦、もしくは退場してしまうことになる。しかし、これも相場である。もちあい途中では、評論家達は、盛んに今後の展開をあれこれ述べていたが、ここにきてはトーンダウンしているようです。

このように、今後の相場展開など誰にも分かりはしないのです。分からないものに勢力を費やすのもいかがなものでしょうか。たとえある程度予想が当ったとしても、どこで仕掛け、どこで決済するかの判断までは難しいものです。

もし、その予想が外れたと判断した時点では(その予想がどの時点で外れたかが分からないが)、持株は大きくマイナスとなっているはずです。

このように相場の予想は、当るも八卦、当らずも八卦状態になる。このような意見を述べると、あちらこちらから反論がくる。「資格も持って評論しているのに、評論家を占い師呼ばわりするのは何事か」と。このような反論には、私は素直に「ごめんなさい」と言っている。でも、相場の実践キャリアは私の方が長いのに・・・。

そこで、相場は理論が上か、実践が上かとなる。もちろん、両方が必要なことは誰でも分かっている。要はバランスである。理論もなく実践のみでもダメであり、理論だけの頭でっかちでもダメである。車の両輪のようにバランスがとれていなければならない。

投資家であれば、このようなことは分かっている。しかし、理論と実践がバランスが取れているから儲かるかというと、そうでもないようです。更に何が必要なのでしょうか。

投資は人間が行うものです。人間は感情の動物です。ここまで話せば何を言わんとしているか分かるはずです。いつも述べていますので・・・。投資の世界で一番厄介で、一番難しいのは「感情のコントロール」です。

現在のようなもちあい相場では誰でもうんざりします。「うんざりする」のは感情です。これをシステム化されたコンピュータであれば、そのシステムに従い淡々と売買サインを出してくるはずです。機械には感情がありませんから・・・。

そこで、もし現在でも裁量的な売買をされている投資家であれば、それはそのまま続けて、一方では、シミュレーションで結構ですから、完全にシステムに従った売買を平行して、それらを記録してみてはいかがでしょうか。

これらは、ある程度の期間(1年以上)が必要かと思いますが、これらを比べてみたらどのような結果になるしょうか。まず、このような実験をしている投資家はいないと思います。これからも長く続くであろう投資活動の中で、このような実験は、資金もかからず、無駄にはならないと思うのですが、いかがでしょうか。

投資の世界では、投資の結果が投資家の感情を揺さぶり、そのストレスは計り知れないものとなります。ストレスやプレッシャーは、投資判断を狂わせ、決して投資においてプラスになるものではありません。

投資家は、これらを少しでも軽減するためにも多少の努力も必要なのではないでしょうか。努力は無駄にはなりません。その努力の過程で新しい何かを発見できるかもしれません。まんじりと株価を眺めていても、何の成長もありません。

現在、市場も混沌とした状況にありますが、ここはひとつ、気持ちを切り替えて新たなチャレンジをしてはいかがでしょうか。
『悩みは知恵の始まり』『困難は体験という大きな財産』『希望と絶望はシーソー』

彷徨う

対外問題や政局、景気の先行きが不透明で、個人投資家を中心に様子見姿勢が強まっているのか相場展開がいまひとつです。また、今年の関東地方の梅雨は長かので農作物も不作のようです。

はっきりしない天気に何事にも気力が沸かない。しかし、投資成績が良ければお天気なんか関係なく売買を続けると思うのだが・・・。ちなみに、パリでは観測史上最高の42・6度を記録したようです。

市場が低迷し、成績がいまひとつとなると投資家は何を考えるのでしょうか。一般的には「他に何か良い投資法はないものか」と考えます。そして、より良い投資手法を探し回ります。成績が良くないのは「投資手法」が原因と考えてのことのようですが、投資家自身に問題があるとは誰も考えていないようです。

統計によると、投資家が新しいシステムで売買を開始して、そして、そのシステムでの売買をやめるまでの期間は3ヶ月以内というデータがあります。なぜそのような短期間でやめてしまうのでしょうか。

その答えは明らかです。儲からないからです。ちょっとかじっただけですぐやめてしまう。儲からなければやむを得ないところでしょうが、何かが間違っているような気もするのですが・・・。しかし、私には分かっています。

前回もコメントしましたように、投資の世界の不変の法則である「勝率50%前後」「損小利大」により、利益より損切りが先にくることは説明いたしました。これらから考えると、新しい売買法で開始したものの損切りの連続となって、投資家は、3ヶ月以内に参ってしまってやめてしまうという構図が見えてきます。

分かりやすく説明すると、3ヶ月以内に損が続くシステムは、ある意味では正しいシステムであり、最初から利益の発生するシステムは反対に間違いであると言えないでしょうか。これらは投資家の望むところの反対の現象となるから続かないのでしょう。

投資の本質を理解している投資家は、当初は損切りが続くことを理解しているため継続して売買できますが、初心者や投資の本質を十分に理解してない投資家は、統計のとおり3ヶ月以内に撤退するということになります。これが「3ヶ月以内」にやめてしまうという理由です。

正しい分析システムであれば、3ヶ月程度を過ぎたあたりから利益が発生してくると思われますが、投資の本質を理解していない投資家は、「これから」という時にやめてしまう。これでは、いつまでたっても収益を上げることは難しくなります。

何事でも新しく始める時は、それなりの勉強や修行を積むはずです。しかし、相場の世界は、知識や経験がなくても投資金があれば誰でも参入できるため、ちょっと、かじっただけで止めてしまう。これでは勉強にもならないし経験を積むこともできない。

挙句の果てに、究極の投資法?をいつも捜し求めてさまよっている。まるでジプシーのように・・・。どのような投資法でも大差はないのです。もう少し足を地に付けて頑張ってみる気はありませんか。

 

損切り再考

相場の世界に「絶対はない」ということは、当欄で何度も解説しています。しかし、そのような世界でもいくつかの不変の法則があります。この不変の法則を無視しては、相場の世界で長く生き抜くことはできません。相場の世界を長く歩いてきた私としては、この法則は「絶対」であると確信しています。

その不変の法則とは、投資家であれば誰でも知っていることです。それは「投資における勝率は、長期になればなるほど50%の水準に集約されていく」、もうひとつは、常々申し上げています「損小利大」です。そのほかにもいくつかありますが、投資において大事なことはこの二つでしょう。

「もう、そんなことは知っているし、聞き飽きたよ」と言われるかもしれません。そのような投資家に私から質問したい。「あなたは、それを実践していますか」と。損切りの重要性は理解しつつも、その場になると実践できないということが現実ではないでしょうか。

相場に限らず、一般社会や生活においても「分かっているができない」ということは多い。禁煙しなければと思いつつ・・・。私もですが・・・。

「利は損切りにあり」「損切りなくして利益なし」と言われるように、リスクのある世界で損切りは絶対に不可欠なのです。これらについても投資家であれば誰でも知っています。

損切りは苦痛です。心が乱れます。しかし、避けては通れません。投資において、「儲からない」ということは、損切りができないことにつきます。損切りができないということが、すべての元凶です。現在、投資で頭を痛めている(結果)のであれば、それは損切り(原因)ができなかったことに起因します。「投資で儲からない」イコール「損切りができない」となる。

そこで、損切りについて少し突っ込んで考えてみたいと思います。そもそも、投資における勝率は50%前後であるため、2回に1回は損切りが発生します。2回に1回はキツイですよね。しかし、その1回の損切りを実行しなければ、取り返しのつかない塩漬けになります。どうしましょう。

もうひとつの不変の法則である「損小利大」における損切りについて考えてみましょう。勝率50%で利益を生み出すには「損小利大」以外にないことは承知しているはずです。「勝率50%」と「損小利大」は、投資家が避けて通れない道なのです。

概念的な考えからすると、たとえば、二銘柄を同時に仕掛けた(買い)とします。勝率50%とすれば、一銘柄は上昇し、他方のもう一銘柄は下降となります。そして、上昇するスピードと下降するスピードが同じだったとします。この状態で利益を出そうとするにはどうしたらよいでしょうか。

理屈の上では、そのまま放置しても利益は発生しないことになります。ここで利益を出すには、どうしても損となった銘柄を切る以外にはないわけです。そのほかの方法で利益を上げることは絶対にできない。投資において利益を上げるためには、その他の選択肢は全くないのです。逃げ場はないのです。

これらの法則からすると当初は損切りの連続となります。当然です。時間的に、利益のある銘柄より、損の出ている銘柄から先に切るわけですから・・・。投資家には苦痛です。しかし、それは理論的に正しいわけですから、投資家は受け入れざるを得ません。実際には、そこで理論と感情の戦いとなるわけですが、勝者は分かりきっていることです。

損切りは投資において必須項目であり、避けて通ることは絶対できません。勝ちたいなら損切りすることです。不変の法則「勝率50%」「損小利大」から考えると「損切り」なしでは絶対に勝てないという構図ができあがります。このことをしっかりと受け止めてください。理屈が分かれば、損切りのときも多少は気持ちも違うのではないでしょうか。

損切りの必要性はわかったとすれば、あとは損切りの方法である。一般的に言われている損切り方法に「10%下げたら切る」というものである。著名な評論家もこれらの手法を推奨している。

しかし、私はこれらの手法に反対の立場を取っています。なぜなら、その10%の根拠である。私は常々「根拠(原因)のないものは、いずれ破綻する」と申し上げています。10%に何の根拠があるのだろうか。もし、そこに根拠があるとすれば、「投資家がそれ以上損をしたくない」という感情(根拠)であろう。

投資市場は、誰でも考えつきそうな安易な根拠を受け入れるようなところではありません。大多数の投資家が負けているという現状からみても、それらを証明することができます。投資の世界は「少数派につく」ということでなければ勝てないことは知っていると思うのだが・・・。

損切りの具体的な方法については、また機会をみて解説したいと思いますが、上記で説明しましたとおり「損切りの必要性はわかっているのだが・・・」などと言っている間は、投資金が目減りしていくだけです。

投資市場に「利益を求めて」参入してきたのではありませんか。損切りができずに投資家の資格などありません。今後も長く投資市場にとどまり利益を上げていこうと考えるならば「損切り」なくしては投資市場で生き抜くことはできない。絶対に。

明日のために

株式市場は突発的なニュースなどで多少は変動するものの安値圏で推移し大きな展開とはなっていないようです。

最近の市場を裏付けするかのように、本来強気の業界誌も「損切り」や「リスク管理」についての記事が多いようです。個人投資家も元気がないようです。

このような状況下で、投資家は何をすべきでしょうか。困った困ったと嘆いていても何も始まりません。「明日のために」何らかの行動をしなければならないと思いますが、いかがでしょうか。

我々は日々投資活動をしています。投資とは将来に対して見返りを求める行為です。つまり、今日の行動は将来のためです。これらと同様に、自分自身への投資も図ることです。将来のために・・・。

私は、投資の世界で成功する要因は「投資の技術」と「投資家のメンタル面」にあると考えています。答えのない投資の世界で「投資の技術」云々と言っても始まらないかもしれませんが、投資の世界にも不変の法則があります。

たとえば、「勝率は50%前後である」「損小利大でなければ勝てない」など、多くの法則があります。これらの法則を基本とした投資技術であれば、大儲けはできなくても、市場から退場という状況にはならないはずです。

要は、このような誰でも知っている法則を守りつつ、いかに効率よく運用して行くかということですが、そこに立ちはだかるものは「投資家のメンタル面」です。皆さんも経験されていると思いますが、これが一番厄介な問題です。

初心者であったころ、損切りの重要性は認識しつつも、いざ損切り場面になると自分にあれこれ言い訳して損切りできなかったという経験はなかったでしょうか。自ら決めたルールも守れないで前に進めるはずもありません。

投資にはリスクが付いて回るため、分散投資を進めているにもかかわらず「この銘柄には○○の材料があるんですよ」と言って、その銘柄に集中投資をしてしまった。あるいは、ある程度の損切り基準を設けて、その水準になったら損切りしてくださいとアドバイスしても「この銘柄は・・・」と言われてしまっては、アドバイスする側はなすすべもない。

損切りできず、塩漬け銘柄をたくさん持っている投資家から「この銘柄は・・・」と相談を受け「損切りしなさい」とアドバイスしても損切りしない。最初から損切りなどするつもりもないのに・・・。「これから上がりますよ」というアドバイスでも期待していたのだろうか。

自ら決めたルールを守れなくても、誰も咎める人はいません。誰も注意をしてくれません。誰も助けてはくれません。その責任を負うのは自分自身です。

このように、投資技術の前に投資家自身の問題がある。これらを解決できずに先には進めない。現在のような相場低迷期には、気分も憂鬱になりがちですが、明日のために、自分自身のために何らかの決意を新たにしてはいかがでしょうか。

 

世界三大利殖法のひとつ

日本列島は猛暑となり熱中症による被害も出ているようです。暑さ対策には十分気をつけてください。一方、株式市場はヒートアップとはならず未だに梅雨が続いているような状況です。

先日、ある新聞社から取材を受けました。株式投資における「損切り」「リスク管理」について、記事を書いてほしいとのこと。ある程度、話が進んだところで、記者は私に「投資の世界で儲ける技法はあるのですか」と質問してきた。

私は、ロスチャイルドが一財を築いた、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」について説明をした。サヤ取りは、相場変動に左右されず、どのような相場展開でも安定した収益を生み出す投資技法であると。

その安定さゆえに「サヤ取り」は、世界三大利殖法のひとつとされ、ヘッジファンドのような、ビジネスとして投資をしている機関投資家の基本戦術となっている。これらの手法(サヤ取り)は、有名なところではジョージ・ソロスが活用していた、などの話をしました。

そのような話をすると、記者は感心したように「初めて知りました」と。投資の記事を書いている記者としては、もう少し勉強してほしいと感じたものでした。

すでにご存知のように、私の投資のベースとしては、このサヤ取りが基本となっています。売り(空売り)と買いをヘッジ比率に合わせながら両建て売買するという手法です。

今までに何度も解説していますが、投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ことであり、これらを満たす条件として「ヘッジ」は不可欠な要素となります。つまり、ヘッジなしでは、長期間の継続運用が難しいということになります。

私の手法は、世界三大利殖のひとつである「サヤ取り」が基本となっており、その考え方や方向性は間違っていないと確信しています。方向性が間違っていないとすれば、あとは細かな技法や投資家の心理のコントロールなどが重要ではないかと考えます。

私も今まで、投資において大きな失敗を二度ほど経験しましたが、これらの失敗はいずれも片張りでした。しかし、両建てにしてからは、多少の失敗はあったものの市場から退場するということはなく、現在でも生き残って運用を続けています。

このように、両建て売買は、市場で生き残るための手法であり、生き残ることによって収益の積み上げができる投資の世界の必勝法となるのではないでしょうか。

投資家の中には、天性を持った投資家がいます。いわゆる「博才(博打に勝つ才能)」を持っている投資家がいます。これらは持って生まれた才能であり、一般人がマネをしてもできません。野球のイチローと同じ練習をしてもイチローにはなれないということです。

私を含めて、個人投資家には、そのような天性は備わっていないわけで、それらを承知でリスクのある投資の世界に参入し、勝ち続けていくにはどうしても、リスクに対する保険を掛けながら運用しなければなりません。そのようにしなければ「長期間にわたり継続して運用する」ことはできないからです。

つまり、結論的に言いますと、天性の才能を持ち合わせていない投資家は、ヘッジをしながら運用しなければ、投資の世界で:継続して成功するのは困難ではないかということになります。

リスクには保険です。ヘッジすることです。これら投資の世界で生き残る秘訣であり、ひいては、投資の世界で収益を上げ続ける必勝法なのではないでしょうか。

 

異なった考え

恋人と些細なことで喧嘩をしてしまった。付き合い始めて相手のことがいろいろと分かってきた。良いところもあるのだが、どうしても許せないところもある。昔から、相手の良いところだけを見て、悪いところには目を瞑ってと言うが・・・。

喧嘩をすると、つい昔の恋人との楽しかったことを思い出してしまう。そして、今の恋人と比較してしまう。今の恋人と楽しい時は、昔の恋人のことは思い出さない。なぜか今の恋人より、昔の恋人の方が良かったなどと思うときがある。昔の恋人と別れた原因も忘れて・・・。

人間は十人十色と言われます。それぞれ、持って産まれた性格や今まで育ってきた環境などにより人格が形成されます。それらによって考え方も異なってきます。異なった性格、異なった考えがあるから世の中が面白いのです。

異なった考えがあるから相場が形成されるわけです。時として、考えが同じになってバブルや大暴落を生むこともありますが、異なった考えがあるからこそ相場が変動するわけです。

考えが異なるということは、それは個人個人の価値観の違いであり、それを善悪、優劣で判断することは間違いであると思います。価値観は認め合うべきであると考えます。価値観は「持って産まれた性格や今まで育ってきた環境」などにより育まれるものであって、それらが個性として形成されるのです。

その個性の中から生まれてきたのが現在の私の売買手法なのです。私の手法に付いては賛美両論、多くの意見が寄せられています。ご意見は多岐にわたりますが、その内容は真剣な内容となっています。

しかし、私も長年培ってきた技術の蓄積もあるわけですので、反対意見には軸となる部分は譲れないところもあり、そのコアの部分を捻じ曲げて妥協するつもりはありません。

相場の世界には正しい答えはありません。そのため私の分析システムも、ある意味では正しいシステムであるとは言えないかも知れません。このようなことから、多くのご意見や批判を受けるのは当然であると考えています。

しかし、相場の世界に正しい答えがないにもかかわらず、その答えを求めて突き進むには、現在の自分の行っている行動が「正しい」と信じて行動しなければ、前に進むことはできないし、そこに価値を見出せなくなってしまいます。

答えのない世界で、それぞれ個人個人の価値観の違いもあるため、意見も食い違うことも多々あると思いますが、そこは、お互いの価値観を認め合い、正しいと信じる道を歩んでいきましょう。

昔を思い出し、郷愁に浸ることは結構なことですが、もうすでに終わったこと。昔の恋人は忘れることです。そして、新しい未来に向かって突き進むことです。

性格と投資

私は毎日寝るのが夜中の3時過ぎぐらいです。システム開発もしていますが、考え事や勉強もしています。心理学や歴史、経済、思想、文化、世界情勢など多岐にわたります。ひとりでいる静かな時間が好きなのです。これらが長らく習慣となってしまいました。この無理は、どこかでそのツケが回ってくると思いますが、老骨に鞭打って気力と気合で頑張っています。

ある人からは、「そんなに無理すると身体を壊すよ。もう歳なんだからいい加減にしたら」などと何度も言われました。心配してのことと思いますが、私がイライラしながら仕事をしている時にしつこく言われるものだから、つい私も「これは私の美学なのだからほっといてくれ」と言ってしまいました。

そしたら「バカじゃないの」とあきれていました。そんなこんなの毎日でしたが、ほとんど外出もせず、パソコンに張り付いて動かないため、もともとメタボであったのが、さらに大メタボとなってしまいました。何とかしなくては・・・。

そうこうしているうちに、株式市場も低迷し頭を抱えている投資家も多いと思います。ヘッジ比率(ポジション比率)に従って売買すればそう慌てることはないと考えますがいかがでしょうか・・・。

株式投資の世界では、その値動きが延々と継続されているため、決済や損切りした後でもその銘柄のその後を見ることができます。そのため「あの時決済しておけば、あの時損切りしておけば、あの時こうしておけば・・・」と後悔だらけです。ある意味では、投資の世界は後悔の連続であるとも言えます。

一般的には、後悔は反省と学習効果が働き、その積み上げにより正しい方向へ向かうものと考えられていますが、投資の世界に限っては、その効果も薄いように感じられます。何なんでしょうかね。

私は今まで多くの投資家とお会いしてきましたが、そこでつくづく感じることは、私を含めて、「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」ということです。前述の「後悔」についても、いつまでもその後悔を引きずる人もいれば、あっさり忘れてしまう人もいます。

いつまでも引きずるのも、あっさり忘れるのもどうかと思いますが、これらはやはり、個人個人の性格に起因するものです。「性格と投資」は、非常に密接に関係していると私は考えています。「勝ち組、負け組」もこのあたりからきているのではないでしょうか。

たしかに、投資家を見ていると、いつも負けている人はいつも負けているようですし、勝っている人はいつも勝っているような気がします。これらは、投資技術云々という問題ではないようにも思えます。

では、性格に起因せず、投資の世界で勝ち組に入ることはできないものでしょうか。これらは何によって答えを見出せばよいのでしょうか。投資の世界は、本能が前面に出る世界でもありますので、本来、本人の持っている性格的なものを抑えて、投資の世界で勝ちに行くには・・・。

これらは難しいテーマですが、性格を抑える→感情を出さない→事務的→機械的→・・・、この先は皆さんはすでにご存知であると思いますが、今のところ私の答えは、このあたりにあります。しかし、正しい答えのない世界で悩みは続きます。

答えのない世界に答えを求めて、さまよい歩く、くたびれたメタボ中年より。