大幅下落と相場水準

株式市場は大幅な下落となりました。驚いた投資家も多かったと思います。ニュースなどでは、その原因をあれこれ解説しているようです。

また、株式評論家もその要因をもっともらしく説明していますが、これらの解説も事後解説であり、終わった後での解説なら誰でもできそうであるが・・・。

我々投資家に必要なことは、事後解説ではなく「これからどのように対処すれば良いのか」である。

しかし・・・。相場はあらゆる現象を折り込み変動しているわけであるから、明日の相場展開など誰にもわからないのです。

投資家は、それぞれ今後の相場展開のシナリオを描き投資活動をするのですが、あまりシナリオを描きすぎると、その展開に固執し過ぎて相場が反対方向に向かった場合「こんなはずではない」と大幅に引かされたにも係わらず持続してしまうという結果になりかねません。現在わかっているのは現在値と過去の株価です。

ある人が「過去のデータをいくら分析しても明日のことはわからないよ」と言っていました。確かにその通りであると思います。

テクニカル分析は、過去のデータの検証により今後の展開を予測する手法であるが、これらの手法も今後の展開を的確に予測することは難しいであろう。ここに株価500円の銘柄があったとする。

この銘柄の過去の株価データや業績データが無かったとしたらどうだろう。これでは現在の株価水準が高いのか安いのか全く解からない。

もし、この銘柄が100円から上昇してきたら500円の水準は高いと判断でき、1000円から下げてきたのであれば安いと判断できるだろう。

現在の株価が高い水準にあること、安い水準にあることは今後株価が上がるか、下がるかは別問題ではあるが、ある程度現在の株価水準を把握することかできることになる。何も無くて判断するより確率は高くなるはずです。

テクニカル分析は、このように過去のデータより判断するものであるが、もしテクニカル分析を否定するものであれば、学校で習う歴史や統計学は全く必要無くなるはずではないでしょうか。

「この相場の押し目は買った方が良いのか、まだ待った方が良いのか」との質問があった。その答えは「わからない」です。明日のことは誰もわかりません。

目先売買であれば押したところを買って戻りで利食いすれば良いし、中長期投資であれば、現在は高値圏であるためもう少し待った方が良いかもしれない。

今回の大幅な下げに驚いた投資家は、現在の相場水準を理解していないためである。

株式投資は、短期であれ長期であれ現在の相場水準を把握して、その水準に応じた売買が正しい株式投資のあり方であると考えます。

Copyright(C)SPS研究所 照沼佳夫
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