迷ったら「数値」に戻れ

投資家の判断による裁量的な売買では、今後の相場展開を予想しシナリオを描いて売買することが一般的ではないでしょうか。その判断基準も株式ニュースや材料・情報、主観や勘といった類ではないでしょうか。もし、このような裁量的な売買において、シナリオ通りに展開しなかった場合、投資家はどのような状況に追い込まれるでしょうか。

まず、描いたシナリオと反対の展開となったとき「こんなはずはない」と考え、自分の判断に間違いないと言い聞かせます。しかし、更に自分の思惑と反対の展開になると、不安と共にその対策を考え始めます。そこで「これは一時的な現象である」と考え、売買を有利にさせるため「ナンピン」をします。

しかし、それでも相場は思惑と反対の方向に・・・。突然証券会社から「保証金が足りないのですが」と連絡が入る。投資家は「追加保証金を入れようか」「処分しようか」とパニックに陥ります。

通常の相場展開であれば投資家は冷静に対処できるのですが、今まで経験のないような相場展開になると、その対処に悩み苦しむことになります。相場には急騰、急落はつきものです。人間は追い詰められると弱いもので正しい判断はできなくなります。このような状況になる前にそれらの対策を講じておかなければなりません。

株式投資はプロであっても儲けることは難しいものです。安易な考えで市場に参入してもすぐに餌食にされてしまいます。

相場は主観や感覚的に売買するものではなく、「数値」により判断するものです。パニックに陥ったときに冷静さを取り戻してくれるものは「数値」です。「数値」は嘘をつきません。「迷ったら基本に戻れ」と言いますが、相場においては「迷ったら数値に戻れ」と言うことでしょうか。

しっかりとした投資の基本(数値)を理解し、それらを身に付け売買されることを願うものです。

Copyright(C)SPS研究所 照沼佳夫
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