私の株式分析法 (3)

また、株式分析手法において、「これだけ儲かります」などの好成績の売買一覧表などが添付された広告を見受けますが、私はあまり信用しません。これらの売買経過表は、何らかのシミュレーションを行った結果の数値であることは容易に想像できます。

実際に運用してみると分かりますが、シミュレーションと実践には大きなギャップがあることを理解しておかなければなりません。これらには、特にマネー・マネージメントができていないという点にあります。

ある売買シグナルが出たとします。そこでシグナルの指示により売買するわけですが、そのシグナルで何株買うのか、もし、連続してシグナルが出た場合にどうするか、もし、シグナルが長期間出なかった場合はどうするのか。このような資金配分などの明確な指示がありません。それらは、結局、シミュレーションの結果でしかないのです。これらは机上の空論と化し、実践には全く役に立ちません。

好成績を収めるシミュレーションなど誰にでもできるのです。株式投資は理論と共に実践であると言うことを忘れてはいけない。

私は、これらの問題を防ぐ意味でも、必ず実践を行います。実践においては、シミュレーションでは判明できない、いろいろな問題も発生します。また、新しい発見もあります。それらの問題点や発見をもとに、さらにバックテストを繰り返し、改良を重ねて、より良いシステム作りに励んでいます。

以上のように、分析や検証に多くの時間を割いて、膨大なデータによるシミュレーションを行っても、実際に利用できる分析指標は1パーセントにも満たないというのが現状です。

私が長い年月をかけ、今まで行ってきた膨大なシミュレーションの大部分は利用不能であり、結果としてすべて破棄することになります。しかし、結果として無駄であったかもしれませが、その多くの無駄の部分は、「あなたがこれから行く方向は、こちらですよ」と、私に教えてくれたような気がします。つまり、私がこれから行く方向は、それらの無駄の方向以外の方角であり、私は、それらが成功への道であると固く信じているのです。

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私の株式分析法 (2)

これらの分析過程を文章で書けば簡単ですが、そのデータ量の膨大さを考えると実際の分析には相当の時間がかかるものです。ひとつの指標の根拠を見つけるのに1年もかかることもありました。しかし、これらが自分の仕事と考え、ひたすら分析、検証に励んでいる毎日です。

いろいろな分析を行い、データを検証することにより、それらの数値が規則的な数値となっている場合があります。これらは結果であり、結果には必ず原因があります。そこで、その原因探しが始まります。原因なくして結果なしと言われるように、必ず原因があります。

私は、これらの原因追及は徹底的に行います。なぜなら、一般に株価の変動はランダムであると言われています。そのような中、規則性のある数値は大発見であり、今後の株式分析に大いに貢献できると考えるからです。

そして、徹底的に原因追求の結果、それらは株価の周期性だったりします。アノマリーではないが、株価変動にもある程度の周期性があることも分かりました。このように、結果が先に出て、その理論があとからついてくるということも多々あります。

このように、ランダムウォークと言われる株価でも、それなりの根拠(原因)があって変動しているわけです。これらを明確にすることにより、より確率の高い運用システムが生まれることになります。

このような方法により分析、検証するわけですが、私は明確な根拠(裏付け)のない分析指標は一切使用しません。必ず、その原因となる根拠を明確にして、分析指標として利用することをポリシーとしています。

つづく

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私の株式分析法 (1)

私は、「投資の世界は理論と実践であり、その理論は、現実のデータによる裏付けがあってはじめて完結する」と考えています。これらには揺るがない自信を持っています。

私は、分析を行う前に必ず仮説を立てます。
その仮説には投資家の心理なども入ります。たとえば、買い付けした銘柄が急騰したら投資家はどのように心境になるだろうか。また、急落した場合はどうだろうかなど。買い付けした銘柄が、どの程度上昇したら利食いに入るだろうか、どの程度下落したら損切りを考えるだろうか、など。

おそらくこのような行動を取るだろうという仮説を立てて、これらの仮説を裏付けるために、データによる検証を行います。利食いや損切りは、それぞれの投資家により異なると考えられますが、平均すれば、ある一定の水準になると利食いや損切りが発生するということがわかります。その根拠としては「投資家の心理はいつも同じ」ということからくると考えています。

これらの現象は、信用取引の「評価損率」を見ればわかります。評価損率がプラスとなれば目先高値となり、評価損率がマイナス20%を超えてくると目先の安値となっていることを見れば「投資家の心理はいつも同じ」ということが証明できるのではないでしょうか。

私が常々申し上げています「投資家の心理はいつも同じ」という根拠は、膨大なデータの検証を行い、その裏付けを取った結果において考えついた言葉です。これらはほんの一例ですが、データの裏付けを取るために、実際には暗中模索の中、気の遠くなるような作業を続け、悪戦苦闘する日々を送っているというのが本当のところです。

仮説をもとに実際の株価で検証すると、一番多く買い付けした水準から○%下落すれば、一斉に損切りと思われる投げが発生していることがデータにより判明します。これらは、ローソク足で言う大陰線、またはマドを空けて下落して、明らかに今までの株価変動と異なる動きとなり、これらを立証することができます。これらを東証全銘柄で過去10年から20年にさかのぼって検証し、数値化してデータを取りまとめます。

つづく

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私の株式投資考(2)

現在の社会では「環境問題」が大きくクローズアップされています。しかし、むかしに「使い捨て文化」があったのを忘れてはいけない。このように、社会は「かくあるべき正しい姿」から、常に乖離して変化してるのです。その極端な例が「戦争と平和」ではないでしょうか。

何事にも行き過ぎがあり、その行き過ぎはいずれ、その反動として是正されることになります。株価の変動を見れば一目瞭然です。このように、物事は常に「作用、反作用」の原理に従い変化しているのです。相場の世界も一般社会も・・・。

私は常にこのような視点で株式投資を捉えています。ですから、私は一時のブームに乗って付和雷同するようなことはありません。ブームに乗っていないと、何だか時代に取り残されているような気もするのですが、私は一向に「吾関せず」です。そのため周りからは「へんくつおやじ」と呼ばれています。

相場の世界では「みんなと一緒」では儲からないことは知っているはずです。ブームとは「かくあるべき正しい姿」から大きく乖離した現象であり、正常ではないということになります。そのブームも情報化社会により、すぐ終わってしまうのが最近の特徴です。

相場にもバブルがあり、バブルはいずれ弾けます。自分の考えをしっかり持っていないと、自分を見失いバブルの渦に巻き込まれてしまうことになります。相場の世界でも常にブームが起こります。以前ではデイトレードとか、最近では高いレバレッジを利用した商品など。しかし、いずれ淘汰されることになります。

株式投資において、正しい運用法とはどのような投資法なのでしょうか。理論的には、企業のファンダメンタルズを綿密に調査し、これらをベースに長期的に持続するということではないかと思います。20年、30年と。これらが投資における「本来の正しい姿」ではないでしょうか。

このような「本来の正しい姿」で運用しているのが、米国の長者ウォーレン・バフェットです。正しい運用法だから利益を上げることができるのです。これらについては、私のバックテストでも証明されています。シミュレーションにおいて、その分析期間を長く取れば取るほど、そのパフォーマンスが上がるという結果を得ています。

デイトレードや短期売買では、なかなか収益が上がらないものです。その理由としては「本来の正しい姿」から乖離した運用法だからではないでしょうか。しかし、いまさら、20年、30年と長期に運用することはできない。人生も後半戦に入っているのだから、といったところが本音でしょうか。

これらについて、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。

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