損切り幅

投資家は常に不安の中で売買しています。特に最近は、ロシア・ウクライナの問題や中国のシャドー・バンキング、韓国の経済不安など外部環境に不安材料が多く見受けられます。そのためか、最近は一日の株価変動幅が大きくなっているようです。

そのような中で売買するのですから投資家も気を緩めることはできません。このような環境の中、投資金の多くが買い一辺倒のスタンスであったなら、さぞかし緊張も高まるでしょう。ある意味で投資とは、ストレスとの戦いでもあるのです。

さて、投資運用における最大のリスク管理は「損切り」にあることはすでにご存知であると思います。投資の世界には常にリスクが付きまとい、いつ何時○○ショックが起こるかわかりません。投資家は常にこれらのことを頭に入れて、リスク対策を怠ってはいけません。

損切りについては、個々の投資家によりその考え方はさまざまです。また、短期売買や長期投資などによっても損切り手法は異なってきます。そこで、今回は損切り手法における「損切り幅」について考えてみたいと思います。

投資初心者であれば「10%で損切りする」などと、投資家サイドの都合で決められることが多いようです。市場あっての投資家であるため、市場からみれば「10%で損切りする」ことに根拠はまったくありません。ただ、投資家サイドからいえば10%の損が投資家の許容範囲なのでしょう。もし、10%で確実に損切りができるならば市場に留まることは可能となります。しかし、これが・・・。

もし、10%の損切りができずズルズルと引かされ、そうこうするうちに○○ショックが発生、大暴落。あまりの凄まじさに我を忘れてすべて投げてしまった。後に、冷静になって計算してみたら50%の損、つまり半値になってしまった。このような経験をされた投資家も少なからずおられるのではないでしょうか。

たとえば、100万円の投資で50%の損となれば投資残金は50万円となります。そこで、再度50万円の投資金で損を取り戻そうとチャレンジした場合、どれだけの利回りが必要でしょうか。

100万円の投資で50万円(-50%)の損ですが、50万円の元金で、その損の50万円を取り戻すためには利回りを100%にしなければなりません。これは容易なことではありません。このように、いったん大きな損失が発生すると、その回復にはさらに大きな利回りが必要となってきます。損は一瞬ですが、その回復には多大な時間と労力が必要となります。

以上のことから、いかに「こまめな損切り」が重要になってくるかお分かりいただけたと思います。元金がなければ投資はできません。その元金を守るためにも、こまめな損切りは不可欠となってきます。

「この銘柄なら絶対いける」と意気込んで、投資金100万円を集中投資。しかし、期待もむなしく暴落にあって損切り、その損切り幅50%ではやりきれません。さらに、その銘柄に入れ込んだ分、精神的にも相当落ち込みます。しばらくは再起不能でしょう。

これらの状況を避ける意味でも「分散投資」は必要となってきます。資金が少なくても分散投資はするべきです。分散投資には、リスクの分散ばかりではなく、投資家のストレスの分散などの効果もありお勧めです。

投資とは継続して初めて利益が上がるものです。その継続性を保つにはやはり「こまめな損切り」、そして「分散投資」です。これらを肝に銘じて更なる飛躍を期待いたします。

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