・・・、心理は逆張り

夢を抱いて投資市場に参入するも投資の世界の厳しさを実感するのに時間はかからない。その後も試行錯誤しながらも何とか市場で収益を上げようと努力する。これが投資家の現実ではないだろうか。

私自身もまったくその通りです。長い投資活動の体験の中から、大きな損失を出して市場から退散することのないような手法は見出したものの、まだまだ納得できるようなものではない。私の理想とする投資とは、私情を挟まない完全なシステム売買であり、市場変動に左右されることなく収益を上げ続ける投資手法である。

しかし、短期売買の収益の原点は値幅取りであり、値幅の大小でその収益も変わってくる。相場に変動がない時期も右肩上がりの収益を望むのは無理であることは分かっているのだが・・・。

私の分析手法はテクニカル分析が中心である。そこで、テクニカル分析で相場の先を予測することはできるのだろうかと素朴な疑問がわく。テクニカル分析による相場予測手法はたくさんある。

トレンドラインを引いて相場の方向性を読む。回帰直線を用いて予測する。あるいは酒田五法のローソク足により予測するなどがある。予測する手法は数多くあれど、その予測が当たるか当たらないかは別問題である。

たとえば、トレンドラインを引く場合、高値あるいは安値の接点を利用してラインを引くのであるが、2、3の接点の株価で相場の予測をするのはあまりにも無謀過ぎないだろうか。回帰直線を利用した予測法もあるが、現在が上昇トレンドであれば回帰直線も上向きである。どこでトレンドが転換するかの指示はない。

私も昔、これらのシミュレーションを行ったことがありますが、結論としては全部不採用という結果でした。長期間で検証すると何らの傾向も見られないという結果でした。つまり、テクニカル分析では相場の予測はできないということです。

ではファンダメンタルズではいかがだろうか。もし、ファンダメンタルズで相場予測が可能であれば、テクニカル分析はこの世に存在しなかっただろう。要するに、どのような手法でも未来の予測は不可能ですよということなのでしょう。あるいは世に出ない手法で未来を予測できる方法があるのかもしれませんが・・・。

いずれにしても、我々個人投資家レベルでは相場の予測は無理ということになるのでしょう。であるならは投資で収益を上げることはできないということなのだろうか・・・。私は決してそのような考えは持っておりません。ただ、投資の常識を鵜呑みにしなければ・・・。

以前にも解説しましたが、仕掛け時の手法で、たとえば100円ずつ買い下がる手法と100円ずつ買い上がる手法を比較した場合、投資家はどちらの手法を選択するでしょうか。心理的に100円ずつ買い下がる手法の方が安心感が出るのではないだろうか。100円ずつ買い上がる手法は高値、高値と買い上がるため高値恐怖症となるかもしれません。

そこで、投資家の感情を無視して考えた場合、100円ずつ買い下がる手法は買い下がるたびに買いコストは下がるものの、時価評価は常にマイナス評価です。一方、100円ずつ買い上がる手法は買いコストは上がるものの、時価評価は常にプラス評価です。投資で収益を上げるためにはどちらの手法が効率的でしょうか。

以上の説明で分かりますように、実際には高値恐怖症となるような手法が結果的に収益が上がるわけです。100円ずつ買い上がる手法は順張りです。高値恐怖症となる手法は投資家心理の逆張りです。

「売買は順張り、心理は逆張り」。このような捉え方は間違っているのでしょうか。