投資は得意分野で

市場のボラティリティが大きくなると、投資活動でハイリスク・ハイリターンとなる。最近は前日の終値と翌日の寄り付きの始値の間に大きく乖離することが多いようです。つまり、窓空けして寄り付くということになります。

酒田五法による窓空けには「三空叩き込み」や「三空踏み上げ」などがあります。「三空叩き込み」とは、下落相場で3回も窓を空けてしまうと、さらに下がるのではと恐怖を感じますが上昇転換のチャンスとなることが多いと言われています。「三空踏み上げ」は、上昇相場で3回も窓を空けてしまうと、行き過ぎだから売っておこうという心理が働き下落転換となることが多いと言う。

「三空叩き込み」や「三空踏み上げ」などを売買手法に組み入れるのはやや危険な感じがしますが、相場のひとつの見方として捉えればよいのではないでしょうか。

ではなぜ、このような窓空けとなるのでしょうか。もちろん何らかの突発的なニュースや材料が出たときなどはパニックになり、売買が集中して窓明けで寄り付くことも多い。上記の「三空」などはその典型ではあるが、このような状況が発生すると、たしかに相場も材料出尽くしとなって反転することが多いようです。

しかし、以前は現在のような窓空けは少なかったような気がします。考えるに、窓空けの要因のひとつとして、現在は先物の夜間取引やCFDが影響していると思います。夜間に大きく変動すると当然ながら翌日には大きく乖離して寄り付くことになります。あまり乖離して寄り付くと、投資家も売買の判断に迷うことにもなります。

東京市場の夜間取引の変動は何によって大きく影響するかというと、もちろん突発的な材料などよるところも大きいのですが、ほとんどはNYダウをトレースするかのように追従して変化しているようです。

経済がグローバル化する中で投資市場も同様にクローバル化されて、相場変動の要因が多岐にわたることが分かります。このように、これからは東京市場も国内の要因を分析するだけでは難しいのではないかと思います。では、分析に「海外の要因も・・・」と言っても、個人投資家レベルではやはり無理があります。

私としては、ファンダメンタル分析や材料、海外の情報等の分析は不得手であるため、いきおいテクニカル分析にのめり込んでいったという経過があります。だからと言ってファンダメンタル分析や材料、情報の分析は必要ないというわけではありません。それぞれの得意分野で実力を発揮すればよいのです。

現在の投資環境では、投資の分析も多岐にわたり、また多様性が要求されるものですが、これらをすべて網羅することは難しいため、究極は自分の投資に対する適正(得意分野)を考え、分析範囲を絞り込んで特化し、自分に合った投資手法で売買すべきでしょう。

正しい損切り

我々は投資の世界にリターンを求めて参入します。しかし、リターンのあるところには必ずリスクが存在します。投資には常にリスクが付いてまわる。よって投資の世界には適切なリスクマネージメントが不可欠となってきます。

リスクマネージメントの代表はやはりロスカット(損切り)であろう。投資がネット取引ができるようになってからは、仕掛けとともにロスカット水準も設定できるようになり、投資が非常に身近に感じるようになってきました。

特にFX取引は24時間取引であるため、寝ている間に何事か起きて相場が急変しようものなら、目が覚めたときには破産していたなどということも起こりえる。そのためには仕掛けとともにロスカットの注文は必須である。

FX取引と同様に先物にも夜間取引がある。日本の先物市場の夜間取引は、16時30分から翌日の3時まで取引が可能です。このように夜間取引は日中取引より取引時間が長いのです。そのため、その間に何が起こるかわからないので、やはり先物取引もロスカットの注文は必須です。

そこで、投資家の皆さんはどのようにしてロスカット(損切り)をしているのでしょうか。初心者であれば10%損切りなどと設定して損切りしているようですが、初心者ならいざ知らず、ある程度キャリアのある投資家であれば自分なりの損切り手法を持ち合わせているものと思います。

長期投資であれば、あまり損切りについて考える必要はないとは思いますが、我々短期売買の投資家は損切りについても深く理解し、正しい損切りを行わなければなりません。そこで正しい損切りとはどのような手法なのか考えてみましょう。

これは私独自の考えであり、異論もあると思いますが、ここで損切り手法について私なりの解説をしたいと思います。

「10%損切り」は投資家サイドの都合による損切り幅である。まあこの程度であれば被害も少なくて済むという感じからの数値でしょう。では実際に10%損切りを実践してみましょう。

最近の相場急落後の大きなもち合い状況で10%損切りを実践したとしましょう。上げ下げが激しく、しかも変動幅が大きい状況での10%損切りは、一日も待たずして損切りとなる。損切りが連続して投資家はうんざりして、投げ出してしまうことになるでしょう。

損切りが必要なのは分かっているが、これほど連続した損切りでは・・・、となる。そして頭を抱えることになる。そこにどのような問題があるのだろうか。

統計を取ってみるとよく分かるが、相場には変動の小さい時期と大きい時期がある。変動の小さい時期は10%損切りでも対応できるが、現在のような変動の大きな時期では無理がある。

よって、損切りの正しい手法は、相場の変動状況に合わせて、損切り幅を決めることです。ここでの変動幅はやはりボラティリティ(標準偏差)の数値より損切り幅を変化させることが正しい損切り手法と言えるのではないでしょうか。

「10%損切り」は投資家サイドの都合による損切り幅であるのに対し、ボラティリティによる損切り幅は市場の変動に合わせた損切りとなります。投資の世界は市場が「主」であって、投資家は「従」であることを理解していただきたい。

たとえば、過去6ヶ月程度のボラティリティを計測して、それらの数値に比例した損切り幅を設定することです。このような手法でなければ現在のような変動の大きな相場は乗り切れないことになります。

変動が大きい相場では、当然ながら損切り幅も大きくなるのですが、その分、相場変動が大きいためリターンも大きなものとなるはずです。リスクとリターンは表裏一体なものなのです。

オリジナリティ

株式市場は急騰、急落後を続けている。まだまだボラティリティは大きいようです。先物の証拠金も通常の2倍ほどになっており、ボラティリティが大きいことを示しています。

投資の世界で長く活動していると、良くも悪くも一般社会では学べないことも体験します。特に「損失」「保証」については一般社会の比ではありません。会社勤めであれば、仕事上で多少失敗しても給料は貰えます。たとえ病気で休んだとしても保険で賄えます。

投資の世界では、損失をなくすることや何らかの保証などはありません。すべて自己責任として片付けられてしまいます。ではなぜ、人はこのような世界に参入してくるのでしょうか。

投資家はリスクを承知で大きなリターンを夢見て市場に参入してくるのでしょうか・・・。投資の世界は一般社会より非常にシビアな世界であり、時として常識や理論も通用しない世界でもあるのです。

投資は戦いです。戦いには敵に負けない武器が必要です。そこで、投資における武器とは何だろうと考える。大衆はいつも間違っているという言葉があるように、みんなと一緒では儲からないことは体験的に理解いただけるだろう。

投資とは売りと買いしかないわけですから非常にシンプルです。シンプルゆえに難しいということもあります。投資には必勝法があるわけではないので、消去法的に、投資で絶対にやってはいけないことをひとつずつクリアしていけば、おのずと正しい方向に向かうのでは・・・。

つまり、投資の基本を絶対に守るということに尽きます。いまさら言うことでもないのですが・・・。投資家であれば誰でも知っていることですが、できないのは決断と実行です。決断と実行は投資家自身の性格に依存します。よって、投資は自己責任ということになるわけです。

戦いに勝つには、やはり投資家独自のオリジナリティが必要です。これだけは誰にも負けないという得意分野を持つことです。そして、その分野を深く掘り下げていくのです。みんなと一緒では自分の存在がありません。私はテクニカル分析の短期売買に特化しています。

私は現在も戦いの武器(分析システム)を開発中ですが、高い壁にぶつかり苦戦中です。疲労困憊の状況にありますが、歯を食いしばって敵に負けない武器つくりに励んでいます。

疲れもピークに達し、取り留めのない内容になってしまいました。

「株式投資は長期にわたり継続して運用していくものである」
「相場は原因結果の法則で変動している」
「相場の確率(勝率)は50%前後である」
「損小利大の売買法でなければ絶対に利益は出ない」
「投資家の心理はいつも同じ」
「投資家の行動はいつも同じ」
「相場は少数派につかなければ儲からない」
「ブームはバブルである」
「追い風を自分の実力と錯覚するな」
「主観的、感覚的では相場は長く続けられない」

 

超高速株式取引の実態

インターネットの発達とともに株式取引の手数料も自由化になり、必然的にデイトレードが活発となりました。デイトレードは株式取引より為替の売買が主流となっているようです。

実際の売買では、立会気配値、つまり板情報を見ながら指値注文し、同時にロスカットのための逆指値などを入れて売買しているようです。ご存知のようにデイトレードでは、その情報を得るためには、板を見る必要があります。買いたい人の集合体である買い板、売りたい人の集合体である売り板を読みながらすばやく売買します。

そのような状況の中、東証は5年ぶりに株式売買システム「アローヘッド」を刷新し、注文処理のスピードを約2倍に上げました。注文を受けてから応答にかかる時間は500マイクロ秒(1マイクロ秒=100万分の1秒)未満になるという。

東証がシステムを新しくした背景には「超高速株式取引」の増加があります。コンピューターによる自動発注で、大量の売買を超高頻度で行なう業者が増えているためのようです。取引所としては、注文数が増えて売買が活発化されるメリットもあるので、今回のようなシステム刷新の対応となったとされています。

現在、このような超高速株式取引の注文件数は東証全体の取引の6割以上を占めるといわれています。決められたプログラムをもとに1000分の1秒単位で注文を繰り出すそうです。しかし、これでは板情報をよりどころとしている人間のトレーダーは太刀打ちできません。

超高速株式取引で人間の目が追いつかない速さで売買して、それぞれの利幅は小さくても確実に儲かるやり方があるということは多くの投資家は知っているはずです。

株の売買では、買い方と売り方の注文が合致すると取引が成立します。買いたい人が多ければ、株価が上がっていきます。しかし、超高速株式取引では、まずコンピューター側が、すでに保有している銘柄に大量の買い注文を出します。そうすると投資家が買い注文が多いから株価が上がりそうだと判断して買いに走ります。

超高速株式取引では、このように株価を大量の買い注文で少し上げておいてから持っている銘柄を売り、出していた買い注文を瞬時にキャンセルする。ほかの投資家からみると買った瞬間に株価が少しだけ下がるという現象が起きているのです。

こうした超高速株式取引ではコンピューター側が儲かる。1回当たり0.5~1円程度の非常に小さな額ですが、膨大な回数を積み重ねることで大きな利益につなげていくのです。

ここで何がおかしいと思いませんか。「超高速株式取引では、このように株価を大量の買い注文で少し上げておいてから・・・」。これは個人の投資家が買うつもりのない注文を出して株価を上げる手法と同じではないだろうか。個人投資家がこれをやると「見せ玉」と呼ばれる違法行為になります。

上記の超高速株式取引も「見せ玉」と呼ばれる手法と同じではないのか。であるならば超高速株式取引も違法行為ではないのだろうか。

調べてみると、コンピューターによる超高速株式取引の場合は「複雑なシグナル解析の結果であり、現状では違法性を問われないとのこと。おかしいではないか。個人投資家だって複雑なシグナル解析で売買している投資家だっているはずです。

個人投資家がやると見せ玉で違反とされ罰せられるのに、機関投資家が高速のコンピューターで同じことを素早くやるのは取り締まらないというのはルールとして極めて不公正ではないだろうか。まったく納得がいかない。

今後、投資市場はこのようなコンピューターによる超高速株式取引が主流になり、スピードの競争となるだろう。このような環境の中で、個人投資家の位置づけはどうなるのだろうか。

しかし、私はあまり心配していません。どんどん超高速取引となり機関投資家同士のつば競り合いとなって、いずれ共倒れとなるでしょう。株式取引はデイトレードだけではないのですから・・・。

すべて過去に学ぶ

リスクは投資に限らずどこにでもある。日本では毎年台風があり、地震も多い。そのための対策は怠ってはいけない。備えあれば憂いなしである。

世界を見渡してもリスクは多い。欧州では難民問題やVWの問題、最近は話題にもならないがギリシャ危機などもある。また、シリアをめぐるロシアとアメリカの対立など山積みです。株式市場はこれらのリスクを織り込みながら変動しているのです。

このような世界情勢などを考えながら今後の市場の動向を予測することがアナリストの仕事なのでしょうが、私は、これらをすべて分析して今後の予測を正しく判定するなど不可能なことです。アナリストだって当たり外れは五分五分でしょう。五分五分なら何もしないことと同じでは・・・。

そこで、私は今後の予測など一切捨てて短期のテクニカル分析を選択したわけです。「市場の分析はファンダメンタルズにあり」と唱えるアナリストは多いものです。彼らは「過去の株価など分析しても何も答えは出てこないよ」と言います。しかし「歴史は鏡である」という諺もある。

テクニカル分析は過去の株価の分析を行うわけですが、ファンダメンタルズ分析でも、過去の業績に対して現在はどうであるか、予想はどうであるかと分析するはずです。であるならば、テクニカル分析もファンダメンタルズ分析も過去の数値をベースに分析するわけですから、考え方は同じではないでしようか。ただ、手法が異なるだけではないでしょうか。

「学ぶ」とは、すべて過去に学ぶものです。人間は過去の体験から、これからは「こうあるべきだ」と考えるはずです。問題解決には必ず過去の体験から答えを導き出すものです。現在起こっている問題も過去の事例に照らし合わせれば、学習効果が発揮され、おのずと正しい答えが出てくるのではないかと思います。それとも、悲しいかな同じ過ちを繰り返すのでしょうか。

世界情勢はめまぐるしく変化します。突発的なニュースや事件、事故など予測もできませんし、これらにつられて株価も急騰、急落します。ますますリスク管理が重要になってきます。投資のリスク管理にはいろいろな手法がありますが、何といっても一番のリスク管理は損切りです。よって、損切りなくして投資で成功はないと言っても過言ではないでしょう。

しかしである。投資の世界は何度失敗しても過去の経験が生かされない。なぜだろうか。投資家であれば誰でも損切りが必須であることは分かっている。しかし、分かっているができないのも損切りである。損切りについては当欄で何度も解説しましたので、いまさら説明する必要もないと思います。

同じ環境におかれても一方は成功し、他方は失敗する。このような現象は何から起こるのか、その原因は何であるか考えればおのずと答えが出てくると思います。

さて、私が現在行っている分析、検証も今は七合目あたりでしようか。かなり疲労困憊状態です。やはり分析期間(日柄)で手間取っています。ボラティリティの大きさを自動的に検証し、その結果を分析期間に自動変換して分析するという手法を構築中です。もう少しです。頑張ります。