市場の懸念

隣国、韓国では多くの経済問題を抱えているにもかかわらず、韓国株価(指数)はあまり変動していない。なぜだろうか。海運最大手(韓進)が破綻したのはすでにご存知でしょう。サムスン電子はスマートフォンのバッテリーの爆発による大規模なリコール問題が発生。さらには数多くの特許訴訟など多くの問題を抱えている。

サムスン電子の株主構成をご存知だろうか。サムスン電子の外国人持ち株率は54.0%となっている。外国人持ち株率が50%以上ということは韓国企業といえるのだろうか。見方を変えて、これはグローバルなマーケットとして世界から信頼されているという意味なのだろうか。また、サムスン電子の配当性向は5.2%と極端に低い。

最近はロッテ騒動問題が噴出している。野球ファンは、ロッテ球団が身売りされるのではないかと心配しているようだ。

一方、中国では経済低迷にもかかわらず、3000ポイントぎりぎりで維持している。これは当然ながら共産党による官製相場であることは間違いない。まさしく株価操縦である。これは資本主義の根幹を成す自由市場を脅かすことになり、いずれ誰にも見向きされないことになるだろう。

中国のGDPは世界第二位とされるが、このGDPを国民一人当たりで計算したらいかがだろうか。経済大国もいいが、飲めない水、汚染された土地、汚染された空気。経済大国になっても人の住めない国では意味がないだろう。

一般的に、株価はファンダメンタルズを反映していると言われているが、市場操作やディスクロジャー(情報開示)、コンプライアンス(法令順守)を無視した市場は、投資家からは、いずれ見放されることになる。

逆に株価変動から、その企業の実態を知ることもできる。このところのドイツ銀行の株価である。ドイツ銀行の株価が下げ続けています。それらを表すように、ここにきてドイツ銀行の経営不安説が急浮上しています。

日本ではあまりニュースになっていないようですが、ドイツ銀行における米国の住宅担保ローンに絡む不正販売を巡って、米司法省が同行に対し140億ドル(約1兆4000億円)の支払いを求められています。簡単に払える金額ではないので、経営危機説が流れているのです。

つまり、ドイツ銀行は世界的な金融危機(リーマン・ショック)を起こした投資銀行であるリーマン・ブラザーズと同様に、インチキをしていたと言うことです。

世界最大のデリバティブ(金融派生商品)・ポジションを持つドイツ銀行に、複数のヘッジファンドが委託していたデリバティブの取引を縮小したと一部で伝わったことでさらに懸念が広がっています。

また、ドイツ政府が冷戦以来初めて、国家的緊急事態に備えて「食料や水を備蓄するように」と国民に呼びかけているという。これは何を意味するのか。なにか背筋がゾッとする不気味な感じです。

現在、市場の懸念は「ABCDショック」です。Aはアメリカにおけるトランプ大統領の誕生、Bは英国のEU離脱(Brexit)、Cはチャイナの景気減速、そしてDのドイツ銀行です。

いずれにしても、投資の世界は一寸先は闇。明日のことは分かりません。「備えあれば憂いなし」です。よって、リスク管理だけはしっかりと。

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