間違っているから・・・

米国の新大統領となったトランプ氏は就任演説で、「国を再建する。ワシントンから皆さんに権力を移す」と発言。選挙戦で訴えた「米国第一主義」を進めて、国内雇用の維持・創出や移民問題、社会基盤の修復をすることなどに言及した。

トランプ氏は減税についても言及している。もし、これらが実現するのであれば米国の景気は上向くだろう。米国の景気が良くなれば、当然ながら日本においてもその恩恵はあるだろう・・・。

日本の政治家や経済人は、トランプ氏の大統領就任で彼は政治経験もないし、その発言も際立っているので、今後の見極めが非常に難しいなどと口をそろえて言っている。しかし、そんなことを言っていても始まらない。その時々の情勢を的確に見極め、判断していくのが政治家であり実業家であろう。

「その時々の情勢を的確に見極め、判断していく」のは、投資家においても同じだ。投資家は先行きは分からないものの、現時点て的確な判断を下していかなければならない。投資とは将来に対して行うものであるが、その決断は「今」である。

結果として、現在の判断が正しければ将来は収益を生むし、間違えれば損失を被る。ただそれだけのことです。これを逆の方向から見てみると、現在、損切りし損失を被ったとすれば、それは、それ以前の判断が間違っていたことになる。

つまり、結果的に損をした、または損をしているということは、判断が間違っていることになる。もちろん投資の世界であるから損をすることは常にある。しかし、長期投資は別として、短期売買で何度も売買しているにもかかわらず2年も3年も利益が出ないということは、その判断が間違っているのではないだろうか。

「間違っているから儲からない」という図式ができあがる。では、間違いを正そうとする。しかし、何が間違っているか本人も分からない。当然だろう、これが自分の正しい投資法だと信じて今までやってきたのだから・・・。

ある自動売買のニュース記事があったので紹介します。

『日経平均連動型ETFで5日と25日の移動平均線を使って「ゴールデンクロスで買い、デットクロスで売る」という投資戦略を01年12月末から16年6月末の期間で実際に検証してみた。その結果、累積損益がプラスになる期間はあったものの、マイナスになる期間もあり、つねにいいパフォーマンスとは言えなかった。同様に、日経平均連動型ETFで、「ゴールデンクロスで買って、10%上昇で利益確定、5%下落で損切り」という運用を検証してみると、資産は02年8月~16年6月の検証期間内ではほとんどマイナスのままだった。』とある。

上記のテクニカル指標は「移動平均線」である。「資産は02年8月~16年6月の検証期間内ではほとんどマイナスのままだった」とあるように、実に14年間の検証でも収益は上がらなかったと述べている。

「移動平均線」はポピュラーなテクニカル指標であるが、上記のような利用方法ではダメという烙印を押されている。他の利用方法であれば活用できるかも知れないが、私には分からない。つまり、間違った分析指標の利用方法では収益を生まないことを証明する形となったが、結局「間違っているから儲からない」という図式が成り立つ。

私が極論すると、一般に出回っている分析指標は「使えない指標だから出回っている。使える指標は出回らない」と思えてならない。個人投資家には、あまり過去のデータを検証するすることは難しいかもしれませんが「投資の常識は非常識」ぐらいの気持ちで対応したいものです。