読者の声

当欄のコメントを読まれ、ご感想を頂きましたので、一部抜粋してご本人の了解を得て掲載いたしました。(原文のまま)

————————————————————————–

■含み損

私は日本人の気質として、含み損が結構好きなのではないかと思っています。

といいますのも、楽して儲けるのは良くないこと、苦労して儲けるのは良いことと、潜在意識に刷り込まれているため、含み損が膨らむと、今、苦労することにより結果的には成功に向けて進んでいるのだと、妙に前向きに考えてしまっているような気がしてなりません。利食いが早いのも、楽して儲けるのはよくない・こういういいことは長く続かないという罪悪感があるからすぐ手仕舞いしてしまうような気がします。 他にもポジションを変動させていくという、テクニック的な問題もあるかもしれませんが、それは中級以上だと思いますので。
■サラリーマン

あとはサラリーマンというコンスタントに収入を得るパターンに慣れきってしまっているのも勝てない理由だと思います。

相場はどちかというと漁のようなもので、天気(相場)が荒れてればそこに魚(利益)はいないどころか自分の船(資産)の安全すらおぼつかない。それに日や季節によってはさっぱり獲れない(動かない)ときもある。逆に大量(大きく動く)の日もある。穀物も同じで毎日収穫できるわけではなく、収穫できる時期は限られていると。

ところが毎日コンスタントにいくら稼ごうとか、毎月分配型のグロソブがヒットするなど、明らかに投資の世界にサラリーマン思考を持ち込んでいることがよく分かると思います。

つまり、投資に必要な「待つ」ことの大切さを分かっていないような気がします。

これは証券会社が常に買わせようとしてるから、常に買うような宣伝になり、その証券マンが言ってることを日経新聞などが真に受けて専門家のコメントとして載せてしまったりするから、さらにその新聞記事(週末コラムなど)を真に受けて信じる素人やFPが多発しているのだと思います。新聞の記事など鵜呑みにするだけではなく、少しは自分の頭で考えたらどうかと思うのですが。あらゆることに関して。
■最後に

私は投資家のレベルによって次のようになると考えています。

初心者・・・買うことしか考えない。
中級者・・・買うことと売ることしか考えない。
上級者・・・買うことと売ることに加え、待つことも考える。
なんかまとまりがないですが、まとまるように書こうとすると長くなるのでこのへんでやめときます(笑)。

では。
————————————————————————–

「損」から学ぶ

私が株式投資関係の仕事をしていると知ると、個人投資家から必ず聞かれることがある。「これから相場は上がりますか、それとも下がりますかね」と。また「儲かる銘柄は何かありませんかね」と。私が「分かりませんねえ」と返事をすると、その尋ねた人は、そのあと相場に対する自説を延々と語り始めます。

また、知人が相場の上昇を見てか「株式投資を始めたいんだが」と聞いてくる。私は、必ず「やめておいた方がいいよ」と返事をする。すると知人は、やはり投資に対する知識が豊富であるがごとく自説をとくとくと話し始める。私はいつも聞き役である。

私は今まで、そのような問いかけに賛同する意見を述べたことはない。なぜなら、彼らの自説を聞いて直感的に「これでは無理だ」と感じるからであり、また、友人を失いたくないという気持ちからでもある。

最近、彼らの噂を聞いた。「○○は、千万円単位で損をしたらしいよ」と。また、「○○は、音信不通だよ」などと、さびしい限りです。もっと厳しく止めておけばと思いつつも、余計なお節介とも・・・。

投資市場に大いなる夢を抱くのは結構なことですが、多くの人は市場の本当の怖さを知らなすぎる。「老後のために少しでも足しになれば」「退職金が出たから」などと、その考えが安易過ぎる。本音の部分では「生き馬の目を抜く市場を何と心得ているか」と問いたい気持ちです。

私は、そのような問いかけに「何もしないで、貯金しておいたほうがいいよ。物価も安定しているようだし・・」と答えています。もし、投資市場に参入するなら知識や技術を習得するなどの相応の準備と努力をしてから参入していただきたい。

しかし、投資知識を得たからといって儲かるわけではない。投資市場は学歴主義ではありません。もちろん知識は必要ですが、投資の世界は知識の上の次元にあることを理解しておかなければなりません。

プロスポーツの世界などを見ても、スポーツで稼げる人は、ごく一部でしかない。プロを目指す多くの人たちは、夢を抱くも夢破れて去っていく。プロのアスリート達もそれまでの過程は、血のにじむような努力を重ねてきたに違いない。そして、稼げるプロのスポーツマンになったのである。

これらに対して、投資家はいかがだろうか。投資市場に参入するにあたって、どのような勉強をしてきたのだろうか。はたして、血のにじむような努力を積んできたのだろうか。プロのスポーツマンと同様に投資の世界で稼げるのも、ごく一部でしかないのに・・・。

しかし、現実を見てみると投資を学ぶのに、それ相当の環境が整っていない。今は金融の時代だと言うのに・・・。これから大学に行って経済学を学びますか?。大学には高名な経済学者がいるものの、大学自体がデリバティブなどに手を出し大きな損失を出している。経済学者達は何をしていたのだろうか。

経済学者が投資の世界で成功するだろうか。私も大学で経済学を学んだ一人ではあるが、今では何を学んだかさっぱり覚えていない。投資の世界は、理論だけではなく、更に統計学、心理学、そして実践と、多岐にわたり学ばなくてはならない。投資の世界は異次元の世界であることを理解しておかなければならない。

では、書店に並んでいるノウハウ本ではいかがだろうか。それらの書物も以前から当欄で説明したとおりです。出版社は、その内容はともかく、たくさん売れればよいということから、いきおい、それらの本のタイトルも人の目の引くものになる。

では、ウェブサイトはどうだろうか。これらはウェブサイトの特徴でもあるが、ブログのように作者の姿が見えてこない。ハンドルネームなどといって、その正体を隠しての発言が多い。「こんなもの誰が信用するか」と思いつつもつい見てしまう。情報が氾濫していて、その真偽の判断が付かない。

このように、現状では投資について真に学ぶところも学ぶ書物もない。投資の世界には「これが正しいという答えはない」というからなのだろうか。それとも、他人の損は自分の利益と考えるからなのだろうか。

このような状況下、環境下では、たとえ投資金を持っていても、投資市場で利益を上げていこうとするには現実的に無理がある。とにかく、実践で学びなさいというのだろうか。実践して投資金が底をついたらどうすればよいのだろうか。

話が堂々巡りになってしまいましたが、私にも結論は出せない。わからない。ただ、私の長い投資体験の中から、こうすればよかったという反省点はある。

そのひとつは、投資の世界に足を踏み入れなければ良かったのではないかと・・・。しかし、これは投資の世界に入らなかったら、今頃どうしていたかと考えると、良かったか悪かったかの結論が出ない。

もうひとつは、市場に参入して分かったことですが、それはやはり「リスク管理」「リスク・マネージメント」の重要性をつくづく感じました。一番辛かったのは、たくさんの引かれ玉を持ったまま暴落に遭ったことです。立ち上がれないほどの辛い思いをしました。

新規参入者や初心者は、市場での大儲けを夢見て売買を始めますが、上記のように、投資を学ぶ環境の無い現状では、投資技術も知識も少ないはずです。

そこで、私の体験からですが、たとえ投資知識が少なくても、リスク管理、つまり「損切り」を徹底すれば、長い間、市場にとどまることも可能となるはずです。そうすれば、その間に実践で多くの経験や体験を積むことができるはずです。

何事でも、実践でのたたき上げほど強いものはない。老婆心ながら、くれぐれも私の二の舞にならないように・・・。

投資の世界では、その知識は広範囲にわたります。しかし、我々個人投資家では、これらにも限度があります。まずは、投資で一番重要なことから学ぶべきではないでしょうか。

個人投資家が投資を何から学ぶかは現状では難しい環境にありますが、私が実体験を通して言える事は「損」から学ぶことがベストではないかと考えています。

時代背景 (サイクル)

振り返ると、バブル崩壊後に「失われた10年または20年」などと言われ久しくなりますが、その後はやや落ち着きを見せていますが、体感的に好景気とはなっていないようにも思えます。

景気と同様に国の盛衰には、大きなうねりがあることも理解しておかなければなりません。一般的に国の盛衰は、成長期から始まり、繁栄期、その後の衰退期とおのずと運命付けられているのではないでしょうか。かつては、「ローマは一日にして成らず」と言われたローマ帝国でさえも滅亡しています。モンゴル帝国も然り。

長い世界の歴史から比べれは、我々が生存中に経験できることなどごくわずかです。そのわずかな経験や体験から、現在の景気や今後の見通しなどを判断しているわけです。しかし、それらは国の盛衰などと密接にかかわり、非常に大きなサイクルで変動していることも忘れてはなりません。

時代の変化は、過去の歴史の中から学ぶほかありません。日本の歴史を振り返ってみると、戦後の移民(海外への出稼ぎ)の時代から始まり、加工貿易の「メイドイン・ジャパン」の物の時代、その後の金融の時代と大きなサイクルで変動しています。

つまり、人から物へ、そしてお金へと変化していくわけです。国の成長段階は、おおむね上記のような経過を辿るものですが、さしずめ、現在の中国は物の時代、つまり「メイドイン・チャイナ」の時代でしょう。米国の金融の時代は、そろそろ、終焉に近いのでは・・・。

日本においても「物づくりのニッポン」と言われていますが、これらを現在の時代背景と照らし合わせてみたらどうでしょうか。今、物づくりの中小企業が苦しんでいます。

さて、金融の時代の後には何がくるかご存知でしょうか。賢明な皆さんは、すでに理解されていると思いますが・・・。現在、我々はどのような時代に、そして、これからの時代はどのように変化していくのかをしっかりと認識すべきです。そして、その上に立って、時代背景を味方にして行動すべきです。

ビジネスにおいても投資においても、その時代の流れ、つまり、時代背景を正しく理解していないと、その波に乗り切れないということになります。時代背景を読むということは、今後、生活していく上では非常に重要な要素となります。

さて株式市場ですが、過去を振り返れば、株式市場はランダムであると言われるも、ある一定のサイクルで変動しているのが分かります。これらは、実体経済であるファンダメンタルズや需給関係により、ある程度のサイクルが存在します。

巷には「30年サイクル説」なるものがありますが、これは一人の人間が働いている年数であり、世代が変わればその価値観も変わり時代が変化していくというものです。

しかし、個人投資家である我々には、これらについて深く理解することは困難であり、ましてや、これらを株式投資に活用するなど至難の業です。景気サイクルと持ち株との関係など、どのように関連付けしてよいのかも分かりません。

そこで私が考えついたのが、ヘッジ比率(ポジション比率)です。ヘッジ比率を過去にさかのぼって、時系列にグラフ化すると、それらは、ある一定のサイクルを描いているのが分かります。

ヘッジ比率とは、実際にはいくつかの指標を組み合わせたりして数学の公式などをを利用して算出されるものですが、簡単に述べれば上昇している銘柄と下降している銘柄の比率ということになります。

これらにより、投資家がおかれている現在の位置を確認することができますし、運用においても投資資金の適正な配分を可能としています。

ヘッジ比率を採用することにより、株式投資の世界が見違えるほど変わってくるはずです。すでにヘッジ比率またはそれらに類似した指数をご利用されている投資家の方には、ご理解いただいていると思いますが、ヘッジ比率を採用することにより、大暴落などを凌ぎきり、退場することなく運用を続けることができるはずです。

私はヘッジ比率(ポジション比率)は、投資家必携のユーティリティ・ツールであると自負しています。