体験に勝るものなし

株式市場は世界的に下落した。これは、トランプ米政権が貿易赤字削減に向け、アメリカン・ファーストの一環である保護主義政策を相次いで打ち出した結果である。これらにより世界の株式市場で株価が急落するなど、世界経済は政治リスクに直面しています。

朝起きて相場を見たらびっくりするほど下げていて、狼狽してしまった投資家も多かったのではないかと思います。相場の世界では、このようなサプライズは常に発生するため、投資家は常に対処しておかなければなりません。

では、このような突然のアクシデントに対応するには、どのようすればよいのか考えてみましょう。

投資での最大のリスク管理は「損切り」でしょう。しかし、その損切りは精神的に痛みを伴うものであり、ましてや損切りが続けば嫌気がさしてきます。相場とはそのようなものだと分かっていても割り切れないものがあります。

損切りは一番辛いものではありますが、もっと辛いことがあります。それは損切りしたものの、そこをボトムとして急騰してしまった時には、損切りによる損失と急騰により儲けそこなったという思いでダブルのショックを受けます。

損切りはやむを得ないとしても儲けそこないは損切りよりさらに辛いものでしょう。投資家であればこのようなことは何度も体験されているのではないでしょうか。このような現象は、投資の世界に参入したことを後悔させる現象でもあるのです。

それではこのような現象、つまり損切り後に急騰して後悔するようなことは避けられないのでしょうか。損切りはやむなく受け入れるが、どうも損切り後に急騰することには絶えられないと多くの投資家は嘆いています。

そこで、これらの対策について考えて見ましょう。まず、ある銘柄を買い付けしたとします。買い付け後に損切りラインを設定します。そこで、その損切りラインに(同銘柄に)逆指値で「売り(空売り)」を入れておきます。

買い仕掛け後に当初設定した損切りラインに達した場合には、そのラインに空売りが入ります。これで買い付け銘柄と同銘柄の空売りを行ったことになります。これで損切り金額が確定したことになります。その後は株価がどのように変動しても損切り金額に変化はありません。

しかし、このままでは損切り金額が固定されたままです。もし、株価がそのまま下落して戻りそうもないときは、いつでもどのポジションでも任意に買い銘柄と同空売りを同時に決済します。これで損切り金額が確定することになります。

もし、損切り水準に達して同銘柄を空売りしたとします。その後株価が急騰してきた場合、どの水準でも構わないのですが、できるだけ買値の水準と損切りの水準の間で空売り分のみを決済します。

この時点で当初の損切り金額が確定します。その後は株価上昇についていき、買い付け値を上回れば当初の利食い目標値で利食いします。しかし、それは相場のことであるから、予想通り順調に上昇して利食いできる保障はありません。

上昇と見込んで空売り分をはずしたものの、意に反して下落してしまったらどうしたらよいものか。その場合は最初の損切りラインに達したら再度同銘柄の空売りを行えば良いわけです。そして、上記の対処を繰り返します。

新規の仕掛けと同時に、設定した損切りラインに反対売買の逆指値を入れておけば、不安になって、いちいち相場を見ることなくメンタル面の負の部分が大いに軽減されることになります。

これらの一連の作業は「つなぎ売買」の一部ですが、一度体験されると分かりますが、単発の損切りより精神的な負担は考えているより軽減されることは間違いありません。「体験に勝るものなし」です。

投資の世界では主に上がるか下がるかに終始しがちですが、実践では投資のテクニックも学ぶ必要があるのではないでしょうか。

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