数値と直感

株式取引もネット取引が主流となり、証券会社の窓口などに出向く機会はめったになくなった。たまに、証券会社を覗くと人もまばらで、居たとしても年配の投資家が多いようだ。

投資家の株談義は結構長い。証券会社の株価ボードの前で年配の投資家達が株の自慢話やグチなど、あれやこれやと株談義に花を咲かせている。失礼な話ではあるが、まるで年寄りの寄り合い所のようである。

株式投資は物を扱うわけではない。お金をやり取りしているもののお金を見ない。株券も見ない。売買伝表もネット上で見る。税金も天引き可能である。取引もキーボードをたたくだけである。株式投資は非常に無機質なものです。

人間は、物質的な物や人間との係わり合いがないと非常に不安になるものです。これらの不安を癒すために株仲間?と話しをしたりして心を癒し、そのバランスを保とうとするものです。これらは、ある意味では自然の姿なのでしょう。

株式投資もネット取引となり、人との係わり合いがまったくなくなってしまった。ディトレードなどでは、これらの現象は顕著に表れてきます。部屋に閉じこもり、ひたすらパソコンの画面を見ながらキーボードをたたく。

人間が緊張に絶えられる時間は2時間程度と言われています。長期間の緊張状態でもそれなりに儲かれば良いのですが「株式投資は損の続くゲームである」とも言われているように、毎日楽しいことばかりではありません。

投資というものは、なかなか思い通りにはいかないものです。相場で負けると、その判断ミスをいつまでも引きづることになります。相場はいくら考えて正しい答えはないのです。明日の上げ下げは五分五分なのであるから考えすぎてもしょうがないのだが・・・。

株式投資を実践していると、どうしても相場動向が気になります。「明日は上がるだろうか、下がるだろうか」と。しかし、どのように考えても、どのような分析をしても絶対という答えは出てきません。明日になってみなければわからない。

わからないことをいくら考えても正しい答えは出てこないわけですから、明日のことは考えず、現在の分析数値で判断、決断すべきであると考えるのですが・・・。

せいぜい売買の決断は1~2分でしょう。あまり考えすぎると結果的に間違った判断となる場合が多い。考え過ぎた売買の判断を後で冷静になって考え直してみると、自分でもどうしてそのような判断をしたか疑問に思ったことはなかったでしょうか。

売買の決断はあまり長い時間をかけると迷いが迷いを呼んで、結果的には曲がった方向に向かってしまうことになります。いつまでもぐだぐだ考えていてもしょうがない。ではどうすればよいのか。

私は、常々申し上げていることですが、株式投資は「現在与えられた明確な数値による判定」という捉え方をするべきであると考えます。判断に迷ったときに最終的に頼りになるのは「明確な数値」しかない。そう考えるのは私だけでしょうか。

話は変わりますが、最近のメディアはフェイクニュースのオンパレードのように思えます。アメリカのニュースメディアはトランプ大統領叩きに明け暮れているようだ。真実の裏づけもなく、ただ「アメリカのニュースで言っているように・・・」と日本では報道されている。あたかもアメリカのニュースメディアがすべて正しいかのように。

アメリカのメディアも日本のメディアも同じようなものではないだろうか。噂話も尾ひれが付いて、まるで真実であるかのように報道されている。私は「マスメディアの情報の9割はノイズ(雑音)。我々はノイズの中で生きている。時として、メディアにより真実が嘘の情報のもとに隠蔽されることがある」と申し上げています。

そのような中、元ウクライナ大使であった馬渕睦夫氏の外交・国際政治の分析手法は、既存のメディアからの情報収集ではなく、情報は公開された情報のみで分析すると言う。そのため、その分析は的確であり業界からも一目おかれている論客です。

「公開された情報」と「明確な数値」は共通するものであり、これらをベースに分析することが正しい結果を生むことになるのではないだろうか。

とは言え、投資の世界には悩みはつきものです。もし、「明確な数値」も把握できない。根拠ある数値も持っていない場合はどうすればよいのでしょうか。

これらの悩みをできるだけ解消したいと考えるのは皆同じです。そこで、これらを少しでも解消できるであろうという方法を提案してみたい。その方法とは・・・。

一般的に、解決策を考え込むより最初にひらめきいた直感が正しい判断となる場合が多い。直感とは、今まで積み重ねてきた体験や経験をもとに、人間を正しい方向に向けさせるための本能的な行為である。瞬時に具現化するものです。直感は、私が常々申し上げている「主観」とは異なるものですのでお間違いのないように。

しかし、その直感もいつも正しいとは限らない。当然ながら、過去に体験や経験が乏しい場合には、この限りではない。ひとつの捉え方として理解していただきたい。

投資家の皆さんも多くの体験や経験を積んで、直感的に正しい判断ができるように日頃から努力していただきたいものです。これらは、株式投資に限らず、一般生活においても活用できるものです。

ある有名な骨董家が、その弟子から「骨董品の価値を見抜く方法は如何に」と尋ねられた時に、その有名な骨董家は、弟子に一言「多くの骨董品を見ることだよ」と言ったそうです。

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