性格と投資

私は毎日寝るのが夜中の3時過ぎぐらいです。システム開発もしていますが、考え事や勉強もしています。心理学や歴史、経済、思想、文化、世界情勢など多岐にわたります。ひとりでいる静かな時間が好きなのです。これらが長らく習慣となってしまいました。この無理は、どこかでそのツケが回ってくると思いますが、老骨に鞭打って気力と気合で頑張っています。

ある人からは、「そんなに無理すると身体を壊すよ。もう歳なんだからいい加減にしたら」などと何度も言われました。心配してのことと思いますが、私がイライラしながら仕事をしている時にしつこく言われるものだから、つい私も「これは私の美学なのだからほっといてくれ」と言ってしまいました。

そしたら「バカじゃないの」とあきれていました。そんなこんなの毎日でしたが、ほとんど外出もせず、パソコンに張り付いて動かないため、もともとメタボであったのが、さらに大メタボとなってしまいました。何とかしなくては・・・。

そうこうしているうちに、株式市場も低迷し頭を抱えている投資家も多いと思います。ヘッジ比率(ポジション比率)に従って売買すればそう慌てることはないと考えますがいかがでしょうか・・・。

株式投資の世界では、その値動きが延々と継続されているため、決済や損切りした後でもその銘柄のその後を見ることができます。そのため「あの時決済しておけば、あの時損切りしておけば、あの時こうしておけば・・・」と後悔だらけです。ある意味では、投資の世界は後悔の連続であるとも言えます。

一般的には、後悔は反省と学習効果が働き、その積み上げにより正しい方向へ向かうものと考えられていますが、投資の世界に限っては、その効果も薄いように感じられます。何なんでしょうかね。

私は今まで多くの投資家とお会いしてきましたが、そこでつくづく感じることは、私を含めて、「投資の成果は、投資家の性格に回帰する」ということです。前述の「後悔」についても、いつまでもその後悔を引きずる人もいれば、あっさり忘れてしまう人もいます。

いつまでも引きずるのも、あっさり忘れるのもどうかと思いますが、これらはやはり、個人個人の性格に起因するものです。「性格と投資」は、非常に密接に関係していると私は考えています。「勝ち組、負け組」もこのあたりからきているのではないでしょうか。

たしかに、投資家を見ていると、いつも負けている人はいつも負けているようですし、勝っている人はいつも勝っているような気がします。これらは、投資技術云々という問題ではないようにも思えます。

では、性格に起因せず、投資の世界で勝ち組に入ることはできないものでしょうか。これらは何によって答えを見出せばよいのでしょうか。投資の世界は、本能が前面に出る世界でもありますので、本来、本人の持っている性格的なものを抑えて、投資の世界で勝ちに行くには・・・。

これらは難しいテーマですが、性格を抑える→感情を出さない→事務的→機械的→・・・、この先は皆さんはすでにご存知であると思いますが、今のところ私の答えは、このあたりにあります。しかし、正しい答えのない世界で悩みは続きます。

答えのない世界に答えを求めて、さまよい歩く、くたびれたメタボ中年より。

投資家心理とシステム

最近の株式市場は、安値圏でのもちあい状況にあり方向感のない展開となっています。これらに伴い、投資家の心理状態もあまり芳しくないようだ。

私の分析システムには「相場観測」指標が搭載されていますが、これらの指標で現在の相場状況はある程度把握できますが、それより、もっと明確に分かる方法があります。

それは問い合わせの数とその内容です。その特徴は、現在のような安値もちあい状況であれば「これから相場はどうなりますか」「持株は持続していても良いだろうか」など、どちらかと言うと後ろ向きな投資家の不安な心理状態が読み取れます。

相場の上昇初期においても同じような質問がありますが、声はやや明るく、どちらかというとやや前向きの不安な心理状態となっているようです。これらは、昔も今も変わっていません。

投資家は、いつも不安の中にいます。では、相場の天井や大底ではどのような状況になるかと言いますと、天井圏では、ほとんど相場の行方などの質問はありません。分析システムの問い合わせが多くなります。成績が良くなるため、投資家はウキウキ、イケイケ状態になり、誰にも相談する必要もなくなります。

大底ではどうかと言うと、これまた、ほとんど問い合わせはありません。ダンマリを決め込んで冬眠に入ります。誰かに相談する気力もなくなります。

天井や大底の期間はあまり長くないため、問い合わせのない期間は少ないのですが、その他の相場展開では、やはり、あれこれと質問がきます。若い人はメールで、年配者は電話できます。「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・」など。20年前と何一つ変わっていない。

私のところは「よろず相談所」ではないのですが、投資家の心理状態はよく理解していますので、できるだけ丁寧に、時には厳しく答えているつもりです。かつて、私が辿ってきた道でもありますので・・・。

相場の変動の要因には、基礎要因であるファンダメンタルズ、需給関係、そして投資家心理などがあります。相場の急騰、急落では、投資家心理がオーバーヒートして、予想も付かないような状況を作り出すのです。このようなことから、私は、投資家心理について、非常に関心を持っています。

私のオリジナル指標である「目標値」や「抵抗線」などは、統計上から算出した指標ですが、これらを見ると、大多数の投資家の心理状態がわかります。持株がどの水準になったら利食いするか、また、どの水準で損切りするかが統計上にはっきりと出てきます。これらの指標は、だいぶ昔に開発した指標ですが、今でも機能するということは、投資家の心理は、いつも変わらないという証明でもあります。

このようなことから、私は、世の中が、どのように進化しても、どのように変わっても、変わらないのは投資家心理であると思っています。これは非常に重要な意味を持っています。

投資の世界は、技術論だけでは勝てないのです。前回も説明しましたように、同じ分析システムを利用しても「勝ち組」と「負け組」に分かれてしまいます。その理由として、投資キャリアの差もあると思いますが、そこには、多分に投資家特有の心理状態が働いているものです。

投資技術書を読んでみても、私は、投資家心理の解説なしに、技術論ばかりの内容の書籍は、あまり関心をもたない。「最大ドローダウンは50%になるときもあるが、最終的にはこんなに利益が上がりますよ」的な内容では、実践で投資家は耐えられない。著者は実践していない。

時代が変わっても、そこに、変わらない投資家心理があることを忘れてはいけない。分析システムも、投資家心理を考慮したシステムでなければ続かない。

プロのシステムエンジニアは、その作成において素晴らしい能力を発揮します。私も今まで、このようなプロの作成した分析システムを見てきたが、とても素晴らしい。そのようなシステムを見た私は、自分の能力のなさにがっかりしたものだった。

しかし、そのような分析システムは素晴らしいものの、内容を見てみると「あれもできます、これもできます」の内容が多い。投資家に対するアピール度は高い。しかしながら、問題は、製作者が株式投資の本質を理解していないということにある。

投資家が本当に求めるものは「投資家にあまり心理的な負担をかけず、長期間の運用に耐えられるシステムにある」のではないかと考えますが、いかがでしょうか。

ネガティブな話ですが・・・

投資家であれば誰でも「株式投資で生活をしていきたい」と考えたことがあるでしょう。そのような大志を抱いて市場に参入してくる投資家も多いと思います。現在もそれらの目的で孤軍奮闘しているものと考えます。

しかし、その希望が失望に変わるのに時間を要しません。これから投資市場に参入しようと考えている方には申し訳ないのですが、「株式投資で生活をしていく」ということは、はっきり言って無理です。

私の周りを見ても、投資だけで生活している投資家はいません。中には、ひっそりと儲けていて、そのことは絶対に他人には話さないという人がいるかもしれませんが・・・。

私の知る限り、長いスパンで見れば99%の投資家は夢破れて退場していきます。投資の歴史は長く、江戸時代の米相場から始まったとも言われています。それなのに、一時はカリスマと呼ばれていた投資家も今はいない。

冒頭から非常にネガティブな解説となり、肩を落としている投資家もいるのではないでしょうか。しかし、そのような反面、私は、どのような仕事でも、やり方によっては生きる道はあると考えています。

なぜ、このような話をしたかと申しますと、これから投資市場に参入しようとしている方や投資初心者の考え方や、その心構えがまったくできていないというところにあります。

私から言えば「甘い」の一言です。投資の世界に、一般社会のような感覚で参入しようとしています。相場の世界は分からないので、やむを得ないところはあるのですが・・・。すでに投資キャリアの長い投資家であれば理解されていると思いますが、相場の世界は一般社会での常識や理屈は通らないところが多くあります。

教養があり、人付き合いの上手な人であれば出世も早いでしょうし、それなりの待遇や地位も得られるはずです。しかし、相場の世界はそうはいかない。まず、相場の世界は人付き合いがない。経済学を学んでも、やる気があっても、それなりの努力をしても勝てない。

であるから、当然ながら初心者が相場の世界に一般社会の常識や理論を持ち込んでも勝てることはない。「これから頑張って、投資の世界で生きていこう」と考えている投資家には怒られてしまいそうですが・・・。

投資家から「ぜひ、先生にお会いして、相場の話をお聞きしたい」との連絡がある。そのような時、「私は先生ではなく、個人投資家であり、私の顔を見ても儲かりませんよ」と、冗談交じりに返答する。

ある時、北海道から「ぜひお会いしたい」との連絡があった。何度も連絡があり、真剣そうなので会うことにした。お会いして3時間ほど会話をした。「今は、すでに仕事をやめ、株式投資で生活していこう」と考えているとの事。

家族を抱えているため、その話も真剣だった。私は「それになり準備をしているのですか」とたずねると「大丈夫です」と答えた。更に話を突っ込んで聞いてみると「投資金は150万円」と言う。私は絶句した。

相場の世界に夢を抱くのは大いに結構なことですが、あまりにも考えが甘すぎる。甘いというより勘違いに近い。私の歩んできた投資の世界には、なぜかしら、このような考えの人が多い。なぜなんだろうか・・・。

私は、これから投資を始めたいという人に相談を持ちかけられたときには、必ず、「やめなさい、その方が幸せに暮らせますよ」と言っている。本心でそう思っている。私自身も自分が選択した道ではあるといえ、その厳しさは身にしみている。

私は今でも、投資の世界に身をおいていますが、気持ちの上では毎日、崖の渕を歩いているという心境です。投資家には「明日の保障は何もない」という心構えで投資活動を行っています。

若い世代の人たちは、今後、年金制度の破綻などが予想され、これからの社会は国には頼れないという考えを持っているそうです。そのためか、若いうちから老後の心配をしているということも聞いた。また、多くの団塊の世代のリタイヤにより、老後が心配だという話も聞いた。

そのような人たちは、国や社会に頼らず自分自身で何とかしようと考え、投資の世界に足を踏み入れる人達も多いようです。このような人達が安易に投資の世界に参入し、大切な資金をなくしてしまうことのないように、ここに警鐘しておきます。

何度も申し上げていますが、投資の世界は甘くはありません。一般社会の十倍、いや百倍の努力をしても投資で生活していこうということは難しいものです。相場の世界は、白か黒か、丁か半かの世界でもあり、一般社会で培ってきたものは、ほとんど役に立たず、今まで経験もしたことのない世界なのです。

かなり暗い話題となって、私のネガティブさの本領を発揮したところですが、しかし、上記で申し上げたように生きる道はあると思います。何が正しいか分からない、答えのない世界ではありますが、その方向性だけ間違っていなければ、いずれその目的は達成できるのではないかと考えるところです。

相場に限らず、何事にも困難はつきものです。その方向性や目標を見失わなければ、その困難は体験という大きな財産となり、そのバランスは必ず取れるものです。

「成功しないのは、成功するまでやらないからである」

システム開発とは・・・

私は現在、少々悩んでおります。それは、投資の世界は、売りと買いしかないわけなので、分析システムもシンブルでよいのではないか。しかし、投資家は、それぞれ投資に対する考え方が異なるので、これらにも対応できるよう多くの分析指標を装備した方が良いのかなど。

私自身にも体験があるのですが、投資家は収益を上げる目的で市場に参入するわけですが「その目的が達成できればどのような投資手法でもかまわない」と考えがちですが、実際にはそのようにはならないようです。

たとえば、売りと買いの指示しかないシステムでは、そこに投資家の考えを挟む余地はまったくありません。そのためか、実際にこのような完全システム売買での運用はなぜかつまらない。

投資家の個人差もあると思いますが、投資においては自分の考えによる判断や、あれこれと検討、検証することが楽しいという投資家も多いようです。このように、その目的は同じであっても、その手段は異なります。

このように異なる投資家向けに分析システムを提供する立場では、そのシステム構築にも悩む。多くの投資家からアンケートなどを取って、それらを参考にシステムを作り上げるという方法もあるのですが・・・。

以前の話ですが、あるシステムエンジニアが株式分析システムを作り上げた。そのエンジニアは親切なのか、ユーザーの希望を取り入れ次々と分析指標を追加し、バージョンアップしていった。結果、その分析指標は数十種類となった。

結局、これらの分析システムは誰も使いきれなくなってしまった。どの指標をどのように組み合わせて運用すれば良いのか開発者も分からなくなってしまったようだ。

選択肢の多いのは大いに結構なことですが、あまり多すぎるとどの指標をどのように利用してよいのか迷ってしまう。現在の情報化社会と同じように、ネットなどで株式情報を検索すると洪水のようにあふれ出してくる。どれが正しく、どれが間違いであるかも分からなくなってしまう。

このように迷いながらもシステム開発を行っているわけですが、最近は、重要な指標のみで、できるだけシンプルな構成で良いのではないかと考えています。しかし、多くの投資家の皆さんの考えを無視しているわけではありません。

システム開発というのは孤独であり、ひとりで黙々とパソコンに向かって作業しているわけです。開発がスムーズにいけば時間を忘れて徹夜作業。行き詰れば、何日もキーボードを打たない日もあります。あまり人間的な仕事とは思えませんが。