投資家心理とシステム

最近の株式市場は、安値圏でのもちあい状況にあり方向感のない展開となっています。これらに伴い、投資家の心理状態もあまり芳しくないようだ。

私の分析システムには「相場観測」指標が搭載されていますが、これらの指標で現在の相場状況はある程度把握できますが、それより、もっと明確に分かる方法があります。

それは問い合わせの数とその内容です。その特徴は、現在のような安値もちあい状況であれば「これから相場はどうなりますか」「持株は持続していても良いだろうか」など、どちらかと言うと後ろ向きな投資家の不安な心理状態が読み取れます。

相場の上昇初期においても同じような質問がありますが、声はやや明るく、どちらかというとやや前向きの不安な心理状態となっているようです。これらは、昔も今も変わっていません。

投資家は、いつも不安の中にいます。では、相場の天井や大底ではどのような状況になるかと言いますと、天井圏では、ほとんど相場の行方などの質問はありません。分析システムの問い合わせが多くなります。成績が良くなるため、投資家はウキウキ、イケイケ状態になり、誰にも相談する必要もなくなります。

大底ではどうかと言うと、これまた、ほとんど問い合わせはありません。ダンマリを決め込んで冬眠に入ります。誰かに相談する気力もなくなります。

天井や大底の期間はあまり長くないため、問い合わせのない期間は少ないのですが、その他の相場展開では、やはり、あれこれと質問がきます。若い人はメールで、年配者は電話できます。「損切りしなければいけないのは分かっているのだが・・」など。20年前と何一つ変わっていない。

私のところは「よろず相談所」ではないのですが、投資家の心理状態はよく理解していますので、できるだけ丁寧に、時には厳しく答えているつもりです。かつて、私が辿ってきた道でもありますので・・・。

相場の変動の要因には、基礎要因であるファンダメンタルズ、需給関係、そして投資家心理などがあります。相場の急騰、急落では、投資家心理がオーバーヒートして、予想も付かないような状況を作り出すのです。このようなことから、私は、投資家心理について、非常に関心を持っています。

私のオリジナル指標である「目標値」や「抵抗線」などは、統計上から算出した指標ですが、これらを見ると、大多数の投資家の心理状態がわかります。持株がどの水準になったら利食いするか、また、どの水準で損切りするかが統計上にはっきりと出てきます。これらの指標は、だいぶ昔に開発した指標ですが、今でも機能するということは、投資家の心理は、いつも変わらないという証明でもあります。

このようなことから、私は、世の中が、どのように進化しても、どのように変わっても、変わらないのは投資家心理であると思っています。これは非常に重要な意味を持っています。

投資の世界は、技術論だけでは勝てないのです。前回も説明しましたように、同じ分析システムを利用しても「勝ち組」と「負け組」に分かれてしまいます。その理由として、投資キャリアの差もあると思いますが、そこには、多分に投資家特有の心理状態が働いているものです。

投資技術書を読んでみても、私は、投資家心理の解説なしに、技術論ばかりの内容の書籍は、あまり関心をもたない。「最大ドローダウンは50%になるときもあるが、最終的にはこんなに利益が上がりますよ」的な内容では、実践で投資家は耐えられない。著者は実践していない。

時代が変わっても、そこに、変わらない投資家心理があることを忘れてはいけない。分析システムも、投資家心理を考慮したシステムでなければ続かない。

プロのシステムエンジニアは、その作成において素晴らしい能力を発揮します。私も今まで、このようなプロの作成した分析システムを見てきたが、とても素晴らしい。そのようなシステムを見た私は、自分の能力のなさにがっかりしたものだった。

しかし、そのような分析システムは素晴らしいものの、内容を見てみると「あれもできます、これもできます」の内容が多い。投資家に対するアピール度は高い。しかしながら、問題は、製作者が株式投資の本質を理解していないということにある。

投資家が本当に求めるものは「投資家にあまり心理的な負担をかけず、長期間の運用に耐えられるシステムにある」のではないかと考えますが、いかがでしょうか。

ネガティブな話ですが・・・

投資家であれば誰でも「株式投資で生活をしていきたい」と考えたことがあるでしょう。そのような大志を抱いて市場に参入してくる投資家も多いと思います。現在もそれらの目的で孤軍奮闘しているものと考えます。

しかし、その希望が失望に変わるのに時間を要しません。これから投資市場に参入しようと考えている方には申し訳ないのですが、「株式投資で生活をしていく」ということは、はっきり言って無理です。

私の周りを見ても、投資だけで生活している投資家はいません。中には、ひっそりと儲けていて、そのことは絶対に他人には話さないという人がいるかもしれませんが・・・。

私の知る限り、長いスパンで見れば99%の投資家は夢破れて退場していきます。投資の歴史は長く、江戸時代の米相場から始まったとも言われています。それなのに、一時はカリスマと呼ばれていた投資家も今はいない。

冒頭から非常にネガティブな解説となり、肩を落としている投資家もいるのではないでしょうか。しかし、そのような反面、私は、どのような仕事でも、やり方によっては生きる道はあると考えています。

なぜ、このような話をしたかと申しますと、これから投資市場に参入しようとしている方や投資初心者の考え方や、その心構えがまったくできていないというところにあります。

私から言えば「甘い」の一言です。投資の世界に、一般社会のような感覚で参入しようとしています。相場の世界は分からないので、やむを得ないところはあるのですが・・・。すでに投資キャリアの長い投資家であれば理解されていると思いますが、相場の世界は一般社会での常識や理屈は通らないところが多くあります。

教養があり、人付き合いの上手な人であれば出世も早いでしょうし、それなりの待遇や地位も得られるはずです。しかし、相場の世界はそうはいかない。まず、相場の世界は人付き合いがない。経済学を学んでも、やる気があっても、それなりの努力をしても勝てない。

であるから、当然ながら初心者が相場の世界に一般社会の常識や理論を持ち込んでも勝てることはない。「これから頑張って、投資の世界で生きていこう」と考えている投資家には怒られてしまいそうですが・・・。

投資家から「ぜひ、先生にお会いして、相場の話をお聞きしたい」との連絡がある。そのような時、「私は先生ではなく、個人投資家であり、私の顔を見ても儲かりませんよ」と、冗談交じりに返答する。

ある時、北海道から「ぜひお会いしたい」との連絡があった。何度も連絡があり、真剣そうなので会うことにした。お会いして3時間ほど会話をした。「今は、すでに仕事をやめ、株式投資で生活していこう」と考えているとの事。

家族を抱えているため、その話も真剣だった。私は「それになり準備をしているのですか」とたずねると「大丈夫です」と答えた。更に話を突っ込んで聞いてみると「投資金は150万円」と言う。私は絶句した。

相場の世界に夢を抱くのは大いに結構なことですが、あまりにも考えが甘すぎる。甘いというより勘違いに近い。私の歩んできた投資の世界には、なぜかしら、このような考えの人が多い。なぜなんだろうか・・・。

私は、これから投資を始めたいという人に相談を持ちかけられたときには、必ず、「やめなさい、その方が幸せに暮らせますよ」と言っている。本心でそう思っている。私自身も自分が選択した道ではあるといえ、その厳しさは身にしみている。

私は今でも、投資の世界に身をおいていますが、気持ちの上では毎日、崖の渕を歩いているという心境です。投資家には「明日の保障は何もない」という心構えで投資活動を行っています。

若い世代の人たちは、今後、年金制度の破綻などが予想され、これからの社会は国には頼れないという考えを持っているそうです。そのためか、若いうちから老後の心配をしているということも聞いた。また、多くの団塊の世代のリタイヤにより、老後が心配だという話も聞いた。

そのような人たちは、国や社会に頼らず自分自身で何とかしようと考え、投資の世界に足を踏み入れる人達も多いようです。このような人達が安易に投資の世界に参入し、大切な資金をなくしてしまうことのないように、ここに警鐘しておきます。

何度も申し上げていますが、投資の世界は甘くはありません。一般社会の十倍、いや百倍の努力をしても投資で生活していこうということは難しいものです。相場の世界は、白か黒か、丁か半かの世界でもあり、一般社会で培ってきたものは、ほとんど役に立たず、今まで経験もしたことのない世界なのです。

かなり暗い話題となって、私のネガティブさの本領を発揮したところですが、しかし、上記で申し上げたように生きる道はあると思います。何が正しいか分からない、答えのない世界ではありますが、その方向性だけ間違っていなければ、いずれその目的は達成できるのではないかと考えるところです。

相場に限らず、何事にも困難はつきものです。その方向性や目標を見失わなければ、その困難は体験という大きな財産となり、そのバランスは必ず取れるものです。

「成功しないのは、成功するまでやらないからである」

システム開発とは・・・

私は現在、少々悩んでおります。それは、投資の世界は、売りと買いしかないわけなので、分析システムもシンブルでよいのではないか。しかし、投資家は、それぞれ投資に対する考え方が異なるので、これらにも対応できるよう多くの分析指標を装備した方が良いのかなど。

私自身にも体験があるのですが、投資家は収益を上げる目的で市場に参入するわけですが「その目的が達成できればどのような投資手法でもかまわない」と考えがちですが、実際にはそのようにはならないようです。

たとえば、売りと買いの指示しかないシステムでは、そこに投資家の考えを挟む余地はまったくありません。そのためか、実際にこのような完全システム売買での運用はなぜかつまらない。

投資家の個人差もあると思いますが、投資においては自分の考えによる判断や、あれこれと検討、検証することが楽しいという投資家も多いようです。このように、その目的は同じであっても、その手段は異なります。

このように異なる投資家向けに分析システムを提供する立場では、そのシステム構築にも悩む。多くの投資家からアンケートなどを取って、それらを参考にシステムを作り上げるという方法もあるのですが・・・。

以前の話ですが、あるシステムエンジニアが株式分析システムを作り上げた。そのエンジニアは親切なのか、ユーザーの希望を取り入れ次々と分析指標を追加し、バージョンアップしていった。結果、その分析指標は数十種類となった。

結局、これらの分析システムは誰も使いきれなくなってしまった。どの指標をどのように組み合わせて運用すれば良いのか開発者も分からなくなってしまったようだ。

選択肢の多いのは大いに結構なことですが、あまり多すぎるとどの指標をどのように利用してよいのか迷ってしまう。現在の情報化社会と同じように、ネットなどで株式情報を検索すると洪水のようにあふれ出してくる。どれが正しく、どれが間違いであるかも分からなくなってしまう。

このように迷いながらもシステム開発を行っているわけですが、最近は、重要な指標のみで、できるだけシンプルな構成で良いのではないかと考えています。しかし、多くの投資家の皆さんの考えを無視しているわけではありません。

システム開発というのは孤独であり、ひとりで黙々とパソコンに向かって作業しているわけです。開発がスムーズにいけば時間を忘れて徹夜作業。行き詰れば、何日もキーボードを打たない日もあります。あまり人間的な仕事とは思えませんが。

システム売買でも悩みはあるものです

市場の一寸先は分からない。多少分かったとしても、それらにより持株の処理や新規の仕掛けなど、その対応まではなかなか判断が付かない。であるから、投資家は、常に迷いや悩みから逃れられない。

このような迷いや悩みから開放されたいとの一心から、システム売買ならこれらを解消できるのではないかと考え、システム売買に参入する。しかし、安易な気持ちでシステム売買に参入しても、すべてが解消するわけではない。

システム売買では大きなトレンドが発生すると含み益が増大する。「これはいける」と思ったものの、相場が反転し、含み益が見る見るうちに減少の一途を辿る。「含み益」は、利益確定しない限り「幻想」に過ぎず、ぬか喜びであることは知りつつも・・・。

投資家は、含み益が最大のときのことはしっかりと覚えています。そして「あの時処分していればなあ」となる。しかし、システム売買はそれを許さない。そこで投資家は悩む。システム売買では「迷いや悩みが解消できると思ったのになあ」と。

お金儲けはそんなに甘くはありませんよ。裁量売買でもシステム売買でも大なり小なり迷いや悩みはあるものです。楽して儲かることなどないことは誰でも知っているはずなのに・・・。

しかし、システム売買においては、投資家の個人差はあるものの、ある程度の期間を辛抱して運用していくと、あまり迷いや悩みを感じずに運用ができるようになるものです。このような状況になるまでの間には、システム売買に挑戦した多くの投資家が脱落していくのも事実です。

実際にシステム売買で億単位の運用を行っている人もいます。たしかに、一時はシステム売買をやめたり、再び再開したりしていたようですが、最終的にはシステム売買に落ち着いたようです。

その中の一人からお話を聞いたことがあります。その投資家は「とにかく株式運用で生活していきたい」との信念から、あらゆる売買手法にトライしたそうです。しかし、どのようなシステムでも一時的に利益は上がるものの継続性がないとのこと。

また、多くのシステムでは「マネー・マネージメント」が一切ないため、投資金をどのように配分してよいのか分からず、あるとき調子がよいので全資金を投入したが、相場急変で大損してしまったという。

システム売買とは、マネー・マネージメント等もしっかり組み込まれたシステムであり、売買と資金管理が一体となったシステムでなければなりません。株式投資で生活をしようと考えている私にとって、システム売買は非常にマッチした売買手法であると話してくれました。

今後の課題ですが・・・

最近は、米中貿易問題で市場も揺さぶられている状況にあります。全体では安値より上昇傾向にはあるものの、直近ではこれらの問題で下降傾向であり方向感の定まらないところです。このような相場展開では、成績も上がらないし、強気派も弱気派も思い悩むところではないでしょうか。

このような相場展開では、短期売買に分があるようです。しかしながら、これらも結果論でしかないわけです。今後の展開は短期に上げ下げするということが分かっていれば短期売買にシフトすることも可能です。しかし、後講釈はできても実践では不可能です。

テクニカル分析において、短期用で売買するか長期用で売買するかということは非常に重要なことであり、これらにより分析期間を設定することはシステム構築上、大きな課題となります。

一般的に、短期売買では勝率は下がります。反対に長期売買では勝率は上がります。なぜなら、短期売買では「だまし」が多く発生して勝率を下げることになります。長期売買では、そのスパンが長いため、多少の「だまし」の部分はスルーしていきますので勝率は上がってきます。

投資においては、勝率を云々することはナンセンスであり、勝率を気にするのは初心者だけということになります。要は、投資においては、そのパフォーマンスを競うわけですから、最終的には投資利回りについて考えるべきです。

通常では、長期売買の方がそのパフォーマンス高くなるものの、短期売買が良いのか、長期売買が良いのかという問題は、投資家の好みなどもあり、一概に「どちらが」ということは言えないものです。

本来、短期売買と長期売買の良し悪しは、投資家の判断で行うものではなく、正しくは「相場の展開しだい」と言うことになります。短期に上げ下げする相場では、短期売買が向いていますし、大きなトレンドが発生する相場では、長期売買が向いています。しかし、今後の相場展開など分からないことです。

大きな上昇トレンド形勢の中で、長期売買で運用し、それなりの評価益も順調に増大し続けていたものの、突然のサプライズで相場が急落したとします。このような状況では、当然ながら長期売買においては、その評価益も急減します。

そのような状況に追い込まれた場合、投資家はどのような判断をするべきでしょうか。慌てて持株をすべて処分するのでしょうか。それとも辛抱強くシステムなどの指示に従うのでしょうか。

相場が急落となったとしても、その後の展開など誰にも分からないことです。慌てて持株をすべて処分したものの、その後相場が急回復したら失敗したとなるでしょう。辛抱強くシステムなどの指示に従ったものの、相場は更に下落し評価益も底を付いてしまったとなるかも知れません。

一般に、テクニカル分析では、その多くの手法を「平均値」的な分析を採用しています。この「平均値」的な分析では、相場の急展開には付いて行けず、その判定は遅くなるのが通常です。特に、長期売買においては、それらが顕著に現れます。そのため、短期に乱高下するような相場展開では、その判定も逆になってしまいます。

これらはテクニカル分析の根本的な問題であり、避けて通れないところでしょう。では、これらの問題をどのように解決していけばよいのでしょうか。これらについては、私自身の今後の大きな課題でもあります。

ひとつの考え方として、ヘッジ比率などの指示が買い一辺倒となり、これらに伴い買いポジションを多く積み上げていた状態では、収益も高まるものの、その裏には大きなリスクが存在することになります。

このようなリスクをどのように消化していくかということも考えておかなければなりません。基本的には、投資家の判断を排除して、システムなどの指示に従った売買をお奨めするわけですが、たとえば、買いポジションが95%などとなった場合などには、何らかの対応をすることも考えられます。

たとえば、日経先物(日経mini)などに売りつなぎを入れておくなど。しかし、これらも持株のボラティリティなどを計算し、適切な資金量で日経先物に売り繋ぐという手法をとらなければなりません。機関投資家などは、これらの手法でリスクヘッジをしているようですが、これらも個人投資家においては難しい判断となります。

もうひとつの考えとして、相場急落などでは長期売買より短期売買の方がその対応が早くなります。これらを利用した方法として、長期売買と短期売買を併用して運用するということも良いのではと考えています。利回りはともかく、長期売買と短期売買を併用して運用することにより、過大なリスクを軽減する作用が働くと考えます。

このような考えから、直近の相場変動にも敏感に反応しながらも長期的な運用が可能となるようなオールマイティなシステム開発が望まれるところです。私は、これらを念頭に入れながら、今後もシステム開発にまい進する考えでいます。

人間の器

我々は収益を得ようと投資活動をしています。投資の究極は投資利回りであり、投資金を投じることにより、その見返りとして何がしかの配当や利益を得ることにあります。

つまり、お金を投じてお金を得るものです。投資家は、その見返りをできるだけ多く得ようと日々努力しているものです。これらの行為もある意味では経済活動ではあるかと思いますが、そこに何かを忘れていることはないでしょうか。

私自身も投資家の皆さんと同様に、いかに効率よくそのパフォーマンスを向上させるかに苦心しています。投資で収益を上げようとすることは、投資家の共通の意識であることは間違いありません。

そこで、もし、投資において収益を上げた場合、その後のことはどのように考えているのでしょうか。多くの投資家は、その収益を再投資して、さらに多くの収益を上げようとするのではないでしょうか。これらも投資家共通の意識であると思いますが・・・。

一般に、投資で収益を上げている投資家は3%程度と言われていますので、さらに多くの収益を上げた場合などと仮定してもあまり意味がないかもしれません。しかし、投資経験を積んでいくことにより、少しずつでも収益の積み上げがあった場合、その先にあるものは何でしょうか。

私は「お金を稼ぐことはひとつの手段でしかない」と考えています。お金を儲けることは目標ではなく、目的のための手段であるということです。たとえ、投資で多くの利益を得ても、そのお金も有効に使わなければあまり意味のないものとなります。預金残高を見てニコニコしている人もいるようですが・・・。

投資の目的やその利益の使い道はそれぞれであると思います。利益を得て、それらにより各自の価値観に基づいて、豊かな生活を送るということが本来の目的であるような気がしますが、いかがでしょうか。ただお金を増やすことだけを考えているのでは、ちょっと寂しいような気もするのですが・・・。

では本題に入りましょう。
投資には投資金が必要になってきます。その投資金の源泉は、各自各様であると思いますが、その多くは自らが働いて得た資金であると考えられます。団塊の世代が、老後のためにと、その退職金で投資を始めようとする資金も自らが働いた虎の子の資金であると思います。

自らが汗を流して得た資金であるから、その投資にも慎重になります。元金を減らさず、いかに収益を上げようかと真剣に努力するものです。自ら稼いだお金であるからこそ価値があるのです。

若い投資家であれば当然ながらその投資金も少ないでしょう。若いがゆえに投資の世界に夢を抱いて大きく儲けようとするものです。それらの現象が如実に現れているのが、ブームになっている仮想通貨やFXです。仮想通貨やFXは、少ない資金での運用が可能であり、レバレッジも非常に高く、うまくいけば大儲けもできます。そこが仮想通貨やFXの魅力のひとつでもありますが・・・。

若い投資家であれば、何度か失敗しても再起は容易です。取り返しはつくものです。しかし、すでにリタイヤした投資家はそうはいきません。苦楽を体験し、長く人生を重ねた人であれば、お金の重みも理解しているし、若者とは経験の差もあり、あまり無茶はしないものです。

人間は、額に汗して稼ぐ過程において、その金額に応じて人間としての器(うつわ)が備わっていくものです。苦労して貯めたお金は、早々に無駄遣いはしないものです。苦労して貯めたというプロセスを自分自身で体験しているからです。そして、そのお金の価値を理解しているからです。

一般社会からは、投資で得たお金は不労所得のように、楽して儲けたなどと思われているようです。私が投資家であるから言い訳するわけではありませんが、そのような見解は完全に間違っていると思います。投資家であれば理解されると思いますが、投資の世界で稼ぐということは、一般社会で稼ぐより何倍も大変なことなのです。

これらを踏まえて・・・。投資の世界では大きく儲けることもあり、時には大きく負けることもあります。人間の心理として、大きく儲けるともっと儲けようとする心理が働きます。また、大きく損をすると、その損を取り返そうとする心理が働きます。これらは、人間として不変の深層真理でもあるのです。

もし、大きく儲けた場合「もう少し資金があればもっと儲かるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。一方、大きく負けてしまった場合、何とか損を取り戻そうとするものの資金がありません。そこで「資金があれば、この損を取り戻せるのになあ」と考えます。そして、どこからか資金調達を考えます。

大きく儲けても、大きく損をしても次に考えることは「資金調達」です。もちろん、すべての投資家がこのように考えるわけではないと思いますが、ある意味では、投資家の心理でもあると思います。

もし、個人投資家が「資金調達」ということを頭に浮かべたら、それは破局への始まりと考えて間違いありません。取り返しがつかなくなる場合もあります。その理由は、すでにお分かりであると思いますが・・・。

その理由は「人間には自分の力で稼いだお金以上は、そのお金を運用するだけの器が備わっていない」と言うことです。このことは非常に重要な問題ですので、よく理解しておいてください。

上記の若者の仮想通貨やFX投資の例においても、レバレッジを高くするということは、ある意味では、自分の器量以上の運用をしているということにはならないだろうか。ブームの影で多くの投資家が破綻しているということはあまり知られていない。

これらの例は「自分の器以上のお金は運用できない」ということを証明したものです。私の体験の中で、投資の世界でもこのような例をいやというほど見せ付けられてきました。投資家の皆さんもこれらを他山の石として学んでほしい。

お金というものは、それを稼ぐプロセスにおいて、それらに応じて人間を成長させるものです。それは必ずバランスのとれたものとなるのです。つまり、現在の自分の姿は、今まで自分が歩んできた過程の結果の姿であり、現在の自己資金は、自分自身の現在の器を証明するものなのです。

投資家は、自分の器(器量)の範囲内で投資活動を行うべきであると・・・。

投資手法の根拠

個人投資家向けに「株式投資でどのくらいの利益を上げたいか」というアンケートがあった。その結果も記載されていた。そこには「個人投資家の期待リターンは、年収程度」と記載されていました。

これらについて、皆さんどのように感じられたでしょうか。「もっともだ」「難しいのでは」「少なすぎる」など、いろいろな意見があると思います。感想は感想として、株式投資では、実際にはどのくらいのリターンが望めるのでしょうか。

ある資料によりますと、まず、配当については、前期基準の配当利回りは2.04%となっています。そして、期待収益ですが、これらはあくまでも過去の数値です。当然ながら、これらの数値は平均値であり、場合によってはマイナス10%の年もあるだろうし、プラス10%の年もあるはずです。

ここで、もし、給与の年収が500万円であった場合、株式投資で、それと同等の収益を上げようとするにはどのくらいの投資金が必要となってくるのでしょうか。年率6%であれば、投資金は8000万円以上必要となってきます。個人投資家で株式投資の投資資金が8000万円以上で運用している投資家がどれだけいるのでしょうか。

ここでまたアンケートの結果ですが「個人投資家の平均的な投資資金は200万円から500万円程度」とされています。これらの結果から、期待と現実とのカイリがとんでもなく大きいとしか言わざるを得ません。これらから、個人投資家はいかに株式投資に夢を抱いているかがわかります。しかし、その反面、現実離れした思いであるとも言えます。

これらの問題に異論を唱える投資家もいます。「投資利回りが年率6%と言うのは平均値であって、技術を駆使すればもう少し高い利回りが確保できるのではないか」と。まさにその通りです。高度な投資テクニックを駆使し運用すれば、平均値以上の利回りが期待できるはずです。

私を含め多くの個人投資家は、高度な投資テクニック駆使し市場の平均利回りを上回るパフォーマンスを上げようと日々努力しているのです。もし、年率25%であれば、期待収益の500万円を上げるには、投資金は2000万円でOKです。このあたりであれば現実味がでてきます。

ただ、この期待値である年率25%も、一過性であれば可能な時期もあるのですが、相場には山あり谷ありで、長期間にわたりこれらのパフォーマンスを上げることは非常に困難となります。しかし、努力如何では・・・。

そこで、我々個人投資家に課せられた課題は、高度な投資テクニックよる実践にあるのではないでしょうか。しかし、この「高度な投資テクニック」以前の投資家も多いのも事実です。投資金が500万円であるのに係わらず、損切りもできないのに、年間500万円の利益を上げようとする無謀な考えの投資家もいます。冷静になって考えれば分かることなんですがねえ・・・。

勘違いはともかく、投資の世界では「金融理論を学べば必ず儲かると思う人」と、「金融理論など役に立たないと思う人」がいます。これらについては、私が常々申し上げています「投資の世界には正しい答えはない」ということであり、どちらが正しく、どちらが間違っているとは言えません。

強いて言えば「理論が伴った実践」にあると私は考えています。理論ばかりで頭でっかちなってもいけませんし、理論もなく感覚的な売買でもいけません。理論と実践が車の両輪のようにかみ合った状態での運用がベストではないかと考えています。

高度な投資テクニックの追求において、多くのテクニカル分析派の投資家は、いろいろなテクニカル分析指標を駆使して運用されているものと思います。そこで、現在採用しているテクニカル分析指標の根拠は何だろうと考えたことがあるでしょうか。何も考えず無条件で利用していないだろうか。

私が最初に覚えたテクニカル分析指標にサイコロジカルラインがあります。サイコロジカルとは「心理的な」という意味であり、投資家心理は、株価の上昇が続けば、ますます強気に傾き、逆に株価の下落が続けば弱気に傾きがちである。

このような考え方から直近12日間の中で終値が前日比プラスの日数を数え、12日間のうちプラスが何日あったが、その比率を求める。前日比変わらずの場合は、前日プラスであれば、その日はプラス、前日マイナスであれば、その日はマイナスとして数える。サイコロジカルラインの考え方に上昇幅・下落幅を導入したのがRSIである。

これらのサイコロジカルラインは、投資家の強気と弱気の心理を捉えた指数であり、市場は投資家の心理状態を良く表したものであり、ある意味では理論的である。しかし、私が問題にするのは、その点ではなく分析期間が12日間というところです。

なぜ12日間なのだろうか。13日間では、あるいは20日間ではいけないのだろうか。根拠が希薄であれば、その結果もあいまいになってしまう。何事にも原因・結果の法則がはたらく。

「あなたの分析手法に理論(根拠)があるのか」とよく尋ねられる。私は、それらの質問には次のように答えています。「私は特に金融理論を学んだわけではないが、その根拠(原因)には、徹底したバックテストにある。これらは金融学ではないかもしれないが、膨大なバックテストの結果は、ある意味では統計学(理論)ではないでしょうか。私は、うまく行かないときも、これらを心のよりどころとして、そして、その統計を信じて日々運用を続けています。そのためか、今でも現役でいられます」と答えています。

私は統計学も理論であると考えています。根拠なき運用では、いずれ破綻します。ここで、投資家の皆さんも、現在運用されている投資手法の根拠について、もう一度考えてみてはいかがでしょうか。

大いなる中高年チャレンジャー

私は苦手とする執筆活動が終わり、ほっとしているところです。当コメント欄を毎週書いていることもあってか、原稿書きは以前より少しは楽になったものの、苦手なものはいつになっても苦手であることには違いありません。

さて、次に取り掛かろうとしていることは、やはり分析システムの構築です。さらなるレベルアップをしたいと考えていたことです。これらに伴い、少しずつではありましたが、その準備をしていました。

すでに、これらのシステムにおけるバックテストは完了し、あとは運用システムのプログラム作成のみとなっています。プログラム作成は、時間と気力の戦いであり、大変な作業でもあります。

「システム開発がそんなに大変なら外部に発注したら」などと言う友人もおりますが、そうはいかないのです。一般的なシステム開発ならいざ知らず、分析システムは、そこに極秘のノウハウが組み込まれているわけですから、簡単に外部発注などとはいかないのです。

パフォーマンスにつきましては、以前に増して膨大なバックテストを行って参りましたので、それなりの結果を得ました。検証でのテクニカル分析手法は1指標(オリジナル)のみで、サブ指標がもうひとつあるだけです。非常にシンプルです。

売買は寄付きのみの売り買いのどてん売買であり、場中での売買は一切しません。場中では損切りのみです。分析指標はひとつ(+α)であり、寄付きのみの売買ですので運用はいたって簡単です。無駄なものはすべてそぎ落としました。シンプル・イズ・ベストという考えの下に構築しました。

これらの開発に対して問題がないわけではありません。上記でも申し上げましたように、プログラム作成には、多くの時間と気力と体力、さらに忍耐の継続が必要となってきます。はたして、それらに私自身が耐えられるかということです。

よく以前から言われていたことですが「あなたのシステムは使い勝手も悪いし、見栄えも悪い、素人が作っているようなシステムだよ」と陰口をたたかれていました。実際に、私はシステム開発やプログラム作成は独学であるし、プロが作成したようにはいかないのは十分承知しています。

そこで私の独り言ですが「いくら使い勝手が良くても、いくら見栄えが良くできていても、儲からないシステムでは何にもならないんじゃないの・・・」と。

実際、私の年齢(?)で、システム開発を行っている人は皆無に近い状況です。しかし、そこは変わり者と言われる私としては、大いなる夢と野望を持って、中高年チャレンジャーとして、投資家の皆様のため、私自身のために頑張りたいところです。

 

リスクと売買ルールと・・・

投資とは、そこに発生するリスクを受け止めながらも、将来に対して利益という見返りを求めるものです。投資家は、リスクを抑えながら、いかに多くのリターンを上げようかと日々努力し、投資活動を行っています。

こうした投資活動の中で、投資家を一番悩ますものはやはりリスクです。投資にはリスクがつきものであることは理解しつつも、その対策に頭を痛めているのが現状ではないでしょうか。

このリスクは、投資家を大いに悩ませ不安に陥れます。これらの悩みや不安は、常に投資家に影のように付きまとい投資判断を狂わせるという結果になります。

投資とは「長期間にわたり継続して運用する」ものであり、その過程において収益が積み上がってくるものです。しかし、その継続性を絶たれるのもリスクです。

リスクとは、その投資判断を狂わせ、投資の継続性が絶たれてしまう大きな壁となって投資家の前に立ちはだかっています。投資家は、このリスクという問題から逃げることはできません。

これからも投資活動を続けていこうと考えるならば、このリスクという問題を正面から受け止め、これらと対峙して解決していかなければなりません。

また、投資家の悩みや不安を解消する手段として、売買ルールの明確化があります。正しく構築された売買ルールは、投資の継続性という点からみても非常に有効であると思います。

投資活動においては常に決断を迫られます。これらの銘柄は投資対象として適性だろうか、また、持ち株を決済するべきか、それとも持続するべきかなど決断の連続です。

投資家であれば誰でも体験されていると思いますが、これらの決断も投資の成果により大きく左右されるものです。成績が良ければ強気になり、成績が悪ければ弱気となって、そこに投資の一貫性は見られません。

投資においては、そこに損益が発生するため投資家の感情が大きく揺さぶられるものです。しかし、投資においては、そこに感情移入せず淡々と事務処理をするがごとく処理していくものであると考えます。そのためには、明確な売買ルールの構築が不可欠となってきます。

効率的な売買ルールの構築は容易なことではないのですが、努力を惜しまず継続することによって、その成果は確実に自分のものとなってくるはずです。

明確な売買ルールにより、投資家の裁量的な判断を排除し、運用における精神的な負担を軽減することによって継続的な運用が可能となります。そして、継続的な運用が収益の積み上げとなってきます。明確な売買ルールによる売買は、システム売買と呼ばれ、今後の投資手法の主流になると思われます。

投資家は、これからも長い投資活動を継続していくものと考えます。そのためには、そこに投資家自身の明確な投資方針や投資哲学が存在しなければなりません。確固たる投資手法の確立により継続的な運用が可能となって、初めて投資家本来の目的が達成できるものではないでしょうか。

上記の内容につきましては、当欄でも何度もくどいほど解説してまいりました。なぜなら、現在においても、これらの考え方は何ひとつ変わっていないからです。私の投資方針は、一貫して投資におけるリスクの回避策、そして売買ルールの明確化(システム化)にあります。

今までには、歴史的な相場の最安値や大暴落、そして大底からの上昇のなど、さまざまな相場の局面においても、その投資方針の軸はブレることなく解説してまいりました。また、テクニカル分析を中心にしたトレンドフォローの手法、分散投資などについても、その投資方針を変更することなく一貫した姿勢を貫いてきました。

「投資の世界には正しい答えはない」と言われていますが、ある程度正しいと考えられる方向性は必要となってくるはずです。私は、今まで多くの投資指南書を読み、また、誰にも負けないくらいのシミュレーションを行ってきました。

これらの体験から、やはり、投資の世界においては、リスクコントロール、売買ルールの明確化、トレンドフォロー手法、分散投資は、投資における必須アイテムではないかと改めて感じる今日この頃です。

個人でもできる裁定取引

一般的に、裁定取引は機関投資家や大手の金融機関が行うものであるという認識があります。たしかに、裁定取引は、日経 225先物を売って同時に日経平均の採用銘柄を買い付けして運用しますので、それらの資金量からしても個人投資家が参入できるものではありません。

<裁定取引の定義>
裁定取引とは、広義には「2つの資産について価格差のある場合」に着目、「割高な一方を売り、割安な他方を買う」ことにより利ざやを取る投資行動をいいます。

しかし、これらの裁定取引の有利性を利用して、個人投資家においてもこれらに類似した取引はできないものでしょうか。裁定取引の理論的優位性に着目し、個人投資家でも運用可能な裁定取引について考えてみましょう。

現在、個人投資家向けに「日経 225mini」が利用できますので、これらを利用した裁定取引について考えてみましょう。

「日経 225mini」とは、
日経 225miniは、日経平均株価(日経 225)を対象にした株価指数先物取引で、将来の特定の日に日経平均株価(日経 225)の100倍を現時点で取り決めた値段(約定値段)で売買することを約束する取引です。

株式投資のように売買代金を支払うのではなく、証拠金と呼ばれる担保を差し入れることで取引ができるので、少ない資金で比較的大きな取引ができるという特徴があります。また、取引対象が日々のニュースで伝えられる日経平均株価(日経 225)ですので、初めての投資家でも親しみやすく参加できます。

「日経 225mini」の特徴は、
・日経 225miniは従来の日経 225先物取引のミニサイズとなる商品です。
・日経 225先物取引のメリットはそのままで、少ない資金から取引ができます。
・信用取引のように「金利」や「貸株料」が不要です。
・売りからもスタートできる。
・倒産リスクがない。

以上のような特徴があり、これらの活用方法によって個人投資家にも大きなメリットを享受することができます。

個人でできる裁定取引とは、
基本的には、割高銘柄を売り(空売り)、割安銘柄を買い付けするという考え方です。そこで、個人でできる裁定取引は、割高とされる売り銘柄として、日経 225miniを採用します。

日経 225先物の理論価格は、現物価格より満期までの金利の分(現在はマイナス金利ですが?)だけ割高となっているため、基本的に、日経 225miniを割高銘柄として採用します。複数の割高銘柄をパッケージにして空売りし、日経 225miniを買いにまわすようなことはしません。日経 225miniは、常に売り銘柄とします。

一方、割安とする買い付け銘柄として、日経 225採用銘柄の中から資金量にあわせて、現物株をパッケージにして買い付けます。これらの間でサヤの裁定取引を行います。

裁定取引は、日経平均採用銘柄のすべてをパッケージにして売買しますが、個人でできる裁定取引では、日経平均採用銘柄の中から特に割安となっている銘柄を数銘柄選択し、これらをパッケージにして、先物とのサヤを取るという仕組みです。

そこで、割安株として採用する銘柄の選択となりますが、これらは、やはり日経平均採用銘柄( 223銘柄)の中から選択しますので、その選択もある程度容易ではないかと思います。

これらの割安株を選択する方法として、ある銘柄の1年前の株価と現在の株価を比較して算出します。たとえば、過去1年前の株価が500円で、現在の株価が600円であった場合、現在の株価水準は、20%=(600-500)÷500×100となります。

これらの方法で、日経平均採用銘柄のすべてを計算し、割安な銘柄順にランク付けをします。割安な銘柄順にランク付けされた銘柄を投資家の資金量に合わせて複数銘柄を選択し、それらをパッケージにして日経 225miniとの裁定取引を行うわけです。

売買は、これらを一括で仕掛けて、サヤが縮小した時点で一括で決済します。裁定取引ですから、すべて一括売買です。非常に簡単な手法ですが、いくつかの注意点があります。

まず、パッケージにした数銘柄の買い銘柄においては、各銘柄の株価変動率(ボラティリティ)をある程度同じような変動幅の銘柄にすることや、日経 225miniとの相関性など。また、日経 225miniとパッケージにした銘柄との投資金の配分など、仕掛け前に検証しなければならない点はいくつかあります。

多くのメリットもあります。まず、基本的には裁定取引であるため、理論的裏付けがあること。安全性や安定性が高いこと。また、相場変動に対しヘッジをかけているため、相場に振り回されないこと。銘柄選択においても、限られた銘柄からの選択であるため、その作業も容易であること。情報や材料などを必要としないなど。

私は「投資とは、長期間にわたり継続して行うものである」と常々提唱しています。投資を継続するためには何が必要なのか、また、投資家の精神的な安定を図るにはどうすれば良いのかなど、投資家は、これからも続く投資活動に対し、これらの問題点と正面から対峙しなければなりません。

時代は日々進化しています。投資市場においても、当てもの的な旧態然とした手法から脱却し、あらゆる可能性を追求すべき時代となっているのではないでしょうか。

詳しくは、拙著「ロング・ショート戦略、勝利の方程式」等を参考にしてください。